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寒い季節になると増加するのが、浴室や脱衣所など家庭内での入浴中の事故です。特に高齢者に多く見られますが、入浴環境や体調によっては誰にでも起こり得ます。実際、家庭の浴槽内での溺水やヒートショックによる死亡者数が、交通事故を上回る年もあるといわれています。
原因の多くは、急激な温度差や血圧の変動、長湯や飲酒による体への負担です。安心して入浴するためには、事故の仕組みを理解し、日常の中でできる対策を知っておくことが大切です。
この記事では、入浴中に事故が起きる原因や背景と併せて、家庭でできる具体的な対策をご紹介します。
寒さが厳しくなる季節には、家庭内の事故が増える傾向があります。入浴中の事故も冬場に多く、気温差や血圧の変動が一因とされています。ここでは、冬に事故が増える要因や高齢者に多い背景を見ていきましょう。
消費者庁が公表した資料によると、令和5年に65歳以上の高齢者で家や居住施設の浴槽で亡くなった人は6,000人を超えています。交通事故による死亡者数を3倍近く上回っており、家庭内での安全対策が軽視できない状況です。
浴槽内で意識を失うと、周囲が異変に気づくまで時間がかかりやすく、救命措置が遅れやすいです。入浴は毎日の習慣として行われていますが、わずかな体調変化や温度差によって重い事故につながるケースが少なくありません。
出典:消費者庁「コラムvol.12 高齢者の事故 ―冬の入浴中の溺水や食物での窒息に注意―」
冬場は住宅内の温度差が大きくなり、特に居間から脱衣所・浴室にかけての冷え込みが目立ちます。このような環境下では、入浴時に血圧が不安定になりやすく、体への負担が増す傾向があるのです。暖房設備が整っていない家庭では、冷えた空間での入浴準備がさらなる負担となり、入浴事故のリスクを高める要因となります。
高齢者は血圧の調整機能が衰えており、寒暖差による変化にうまく対応できません。寒い脱衣所で血圧が急上昇し、熱い湯につかる際に血圧が急低下すると、心臓や脳に強い負担がかかります。また、糖尿病や高血圧などの持病がある人は血管の柔軟性が低下している傾向があり、血圧の乱れによる影響を受けやすくなります。さらに、一人で入浴する高齢者は異変が起きても周囲が気づきにくく、発見が遅れるおそれがあるでしょう。
入浴中の事故は、身体的な負担だけでなく、生活習慣や環境要因も重なって発生します。ここでは、入浴中の事故を招く主な原因をご紹介します。
ヒートショックとは、急激な温度差によって血圧が乱れ、心臓や脳に負担がかかる現象です。寒い空間で血管が縮み、血圧が高くなった状態で湯船に入ると、血圧が急激に下がって意識がぼんやりしたり、体がふらついたりする場合があります。
熱い湯に長くつかると体温が上がり、心拍が速くなって心臓に大きな負担がかかります。高温の湯は血圧の変動を強める要因となり、入浴後に立ち上がった瞬間にふらつきが出る危険もあります。また、アルコールには血圧を下げる作用があるため、入浴による体温上昇と重なると急激な血圧低下を招きます。これにより、浴槽内で意識を失って溺れたり、洗い場で転倒したりする危険性が非常に高くなるのです。
同居家族がいない時間帯に一人で入浴していると、万が一の異変に気づくのが遅れる可能性があります。特に、声かけの習慣がない家庭では、入浴中の事故が発生してもすぐに発見されず、対応が遅れるケースも少なくありません。単身高齢者世帯ではこのリスクが高く、入浴前後の安否確認や見守りの工夫が必要です。
入浴中の事故を防ぐには、入浴前・入浴中・入浴後それぞれで注意すべきポイントがあります。ここでは、家庭で取り入れやすい工夫をご紹介します。
入浴による事故を防ぐには、事前の環境づくりと体調管理が欠かせません。
脱衣所や浴室が冷え切っていると、湯船につかったときとの温度差が大きくなり、血圧の変動が起こりやすくなります。ヒーターなどの暖房器具を使って室温の差を5℃以内に整えると、入浴時の急な変化を抑えやすくなります。浴槽のふたを事前に開け、湯気で浴室を暖める方法も効果的です。
入浴前には体調を確認し、風邪気味や睡眠不足など、体調が優れないときは入浴を控えましょう。また、食後すぐの入浴は血圧が変動しやすいため、少し時間を空けてから入ると体への負担を減らせます。
入浴中は発汗によって体内の水分が失われ、血圧が乱れやすくなります。特に、高齢者は脱水に気づきにくく、脳梗塞や心筋梗塞、失神のリスクが高まるため注意が必要です。入浴前にコップ1杯程度の水を飲んでおくと、血圧の急変を抑え、入浴時の安全性を高めることにつながります。
入浴中は血圧や心拍が変動しやすく、動作や湯温によって事故のリスクが高まります。湯温や入浴時間、姿勢に注意すれば、体への負担を抑えながら入浴できます。
熱い湯に長くつかると、心臓や血管に負担がかかり、湯から出る際にめまいや立ちくらみを起こす場合があります。寒い季節は熱めの湯につかりたくなるかもしれませんが、ぬるめの湯で短時間の入浴にとどめましょう。
肩まで深くつかる姿勢では、心臓にかかる圧力が大きくなり、体温の上昇によって血圧が不安定になるおそれがあります。みぞおち付近までの湯量にとどめれば、呼吸や血流への影響を抑えながら、じんわりと温まれるでしょう。入浴姿勢を工夫するだけでも、息苦しさや血圧の変動を避けやすくなり、落ち着いた状態で湯船につかれます。
浴槽の中で動作を急ぐと、体のバランスを崩す危険があります。姿勢をゆっくり変えると、落ち着いて移動できるでしょう。浴槽の縁や手すりに触れながら体を起こすと足元が安定し、転倒を防ぎやすくなります。
入浴直後は体温が高く、血圧や脈拍も変動しやすい状態です。急な動作や冷え込みによって体調を崩すおそれがあるため、落ち着いた環境でゆっくり過ごすよう心がけましょう。
湯上がり直後は血圧や脈拍が不安定になりやすく、体がふらついたり、立ちくらみを感じたりする場合があります。浴室から出た後は、すぐに着替えや移動を始めず、いったん腰を下ろして呼吸を整えると負担を抑えやすくなります。動き出すタイミングを少し遅らせれば、転倒や体調の乱れの予防につながるでしょう。
入浴中の発汗で体内の水分が減るため、浴室を出た後に水分を補給しておくと、湯上がりの負担を和らげられます。また、冬場は湯から上がった際に体が冷えやすいため、脱衣所を暖かくしておくと快適に過ごせます。入浴後の環境を整えておけば、冷えによる不調を避けやすくなるでしょう。
入浴の前後に声を交わせば、家族が体調の変化に気づきやすくなります。「今から入るね」「もうすぐ上がるよ」といった短い声かけがあるだけでも、入浴のタイミングが把握でき、見守る意識も高まるでしょう。特に、高齢者がいる家庭では、入浴の開始と終了を共有しておけば、異変に注意を向けやすくなります。
一人暮らしや高齢の家族がいる家庭では、見守り機能を備えたサービスを組み合わせれば、入浴中の事故リスク低減につながります。センサーによる異変検知や駆けつけ対応など、各サービスの特性を把握した上で選べば、日常の安心につながります。
「ファミリーガードアイ+」は、異常を知らせる通報が入ると、CSPの指令センターが状況を確認し、必要に応じてパトロール員が現場に向かいます。その場で対応が行われるため、利用者の不安を軽減できます。日常の見守りだけでなく、緊急時の対応体制が整っている点も、「ファミリーガードアイ+」の特長です。
「見守りハピネス」は、センサーが一定時間利用者の生活反応(ライフリズム)を検知しない場合、自動で通報される仕組みです。さらに、利用者が異常を感じた際には、備え付けの緊急通報ボタンから自ら知らせることも可能です。高齢者の日常の変化を見守り、安心して暮らせる環境づくりを支えるサービスです。
入浴中の事故は、家庭環境や家族構成によって備え方が異なります。例えば、家族がすぐ異変に気づける家庭もあれば、一人暮らしで発見が遅れやすいケースもあるでしょう。見守りの方法も、通報対応を重視するか、日常の変化に気づく仕組みを重視するかで選択肢が分かれます。それぞれのサービスには、対応範囲や通知の仕組みに違いがあるため、特性を理解した上で、自宅の状況に合った見守り体制を選ぶことが大切です。
入浴中の事故は、季節や体調に関係なく、誰にでも起こり得る身近なリスクです。特に冬場は、温度差や血圧変動によるヒートショックが原因で重症化しやすいため、入浴前後の工夫や家族の声かけが欠かせません。
さらに、ホームセキュリティサービスの「ファミリーガードアイ+」や、シニア向け見守りサービス「見守りハピネス」のようなサービスを活用すれば、万が一の異変にも気づきやすくなります。家庭環境に応じて、無理なく取り入れられる対策から始めてみてください。
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