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近年、住宅火災による被害は増加傾向にあり、大切な家族と財産の安全を脅かしています。火災の早期発見と迅速な避難は、被害を最小限に抑えるために欠かせません。そこで重要な役割を果たすのが「感知器」です。
熱や煙、炎を検知して作動する感知器は、火災の発生を知らせてくれる重要な設備です。しかし、一口に感知器といっても多種多様な種類があり、それぞれ特徴や適した設置場所が異なります。
ここでは、感知器の種類や特徴と併せて、火災報知器の必要性や選び方を詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
火災報知器を設置する前に、まずはその仕組みと重要性を確認しましょう。
火災報知器とは、火災が発生した際に煙や熱、炎を検知し、警報音や信号により周囲に危険を知らせる装置です。火災の早期発見を可能にし、迅速な避難や消火活動を促すことで、人命や財産の被害を最小限に抑えることにつながります。
火災報知器の設置は、火災の早期発見と迅速な対応を可能にするために不可欠です。特に、就寝中や留守中など、人が気づきにくい状況でも、警報を発することで人命を守ることにつながります。
消防庁が発表したデータによると、令和5年(2023年)の建物火災は20,974件で、そのうち住宅火災が57.7%を占めています。また、建物火災の死者数1,200人に対する住宅火災の死者数の割合は93.9%で、建物火災の件数に対する住宅火災の件数の割合と比較して、非常に高くなっていることが分かります。
出典:消防庁「令和5年(1~12月)における火災の状況(確定値)」
さらに2011年6月からは、新築住宅だけではなく既存住宅にも住宅用火災警報器の設置が義務付けられたことで、法律遵守の観点からも重要です。
設置する前に知っておきたいのが、火災報知器の種類です。用途や設置場所に応じていくつかの種類があります。
一般的な住宅に設置される感知器で、煙や熱、炎を検知して警報を発します。住宅の間取りによって、寝室や階段などへの設置が義務付けられています。
簡易的で、設置が容易なタイプがほとんどです。
オフィスビルや商業施設など、広い範囲をカバーするために設置される感知器です。感知器と警報装置、中央監視装置が連携して動作します。
感知器が火災を検知すると、建物内に火災を音やアナウンスで知らせます。
小規模な施設や店舗向けの火災報知器です。比較的簡易な構造ですが、住宅用に比べて多機能でありながら、自動火災報知設備と比べると簡単に設置できることが特徴です。
主な種類には、「煙式(光電式)」と「熱式(定温式)」があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
火災によって発生する煙を検知するものが、「煙式(光電式)」です。
内部には発光部と受光部、遮光板があり、通常時は発光部から出た光が遮光板に遮られていますが、火災で発生した煙が感知器内に充満すると、光が煙に反射し受光部に届くようになります。これにより受光部から信号が送られ、火災発生を検知する仕組みです。
煙式(光電式)は、火災の早期発見に優れていることが特徴です。煙は熱や炎よりも早く発生するため、熱式よりも煙式のほうが火災を早く検知できます。
設置場所としては、寝室やリビング、階段など、火災の早期発見が重要な場所に最適です。
ただし、煙式(光電式)は煙を検知する仕組みのため、調理中の煙や湯気、タバコの煙などを検知することがあります。また、内部にホコリがたまると、誤作動の原因になるため、定期的な清掃が必要です。長期間使用すると、検知性能が低下する可能性もあるため、定期的に点検を行い、必要に応じて交換することをおすすめします。
さらに、煙式(光電式)は、設置場所にも注意が必要です。換気口やエアコンの吹き出し口の近くなど、空気の流れが強い場所への設置は避けましょう。煙が感知器に到達する前に拡散してしまい、火災の発見が遅れる可能性があります。
周囲の温度が設定された温度を超えると、その変化を検知して作動する仕組みです。内部には、熱によって変形する金属やバイメタルが使用されており、設定された温度に達すると、接点が閉じて警報を発します。
熱式(定温式)は、煙や湯気に検知しにくいことが特徴です。台所や浴室など、煙や湯気が発生しやすい場所への設置に向いています。また、煙式と比較して、誤作動が少ない傾向があることも特徴の一つです。
ただし、熱式(定温式)にもいくつか注意点があります。火災の初期段階では、煙式よりも検知が遅れる場合があるため注意が必要です。
また、周囲の温度が一定の温度以上に上昇した際に作動する熱式(定温式)は、ストーブの近くなど、急激な温度変化が起こりやすい場所では、誤作動を起こす可能性があります。温度変化の激しい場所に設置する場合は、煙式(光電式)を検討してみましょう。
自動火災報知設備には、検知する対象によってさまざまな種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
1つ目が、火災によって発生する熱を検知するタイプです。
火災等によって生じた熱で感知器内部の空気が膨張する原理を利用して火災信号を発信する感知器です。
また、自動火災報知設備を構成する設備でもあり、防火対象物内に複数設置されているうちの一つが熱を感知することで自動火災報知設備が作動する仕組みになっています。
差動式スポット型感知器は、リーク孔という小さな穴で外気と通じていることから、緩やかな温度上昇であれば空気室内が膨張しても自然と空気が抜けていきます。そのため、単なる気温の変化による誤作動が少ないのが特長です。
価格が安いため、多くの住宅にも設置されています。部屋や押入れなどにドーム型の形状の感知器が設置されている場合、差動式スポット型感知器の可能性が高いでしょう。
あらかじめ設定された一定の温度に達した際に作動する感知器です。キッチンや給湯室など、湯気などによる急激な温度変化の可能性があり、差動式スポット型感知器を使用できない場所に設置されます。
内部には、熱によって変形するバイメタルが使用されています。通常時、バイメタルは接点から離れた状態です。一定の温度に上昇するとバイメタルが変形し、接点に触れた際に警報を発する仕組みです。
定温式スポット型感知器は、煙や湯気による誤作動が少ないですが、差動式スポット型感知器よりも火災の検知が遅れる傾向があります。
煙を検知するタイプは、火災によって発生する煙を検知し、警報を発します。
「光電式」という名前は、感知器の内部にある受光部に用いられている、光を電気に変える「光電素子」に由来しています。内部には発光部と受光部があり、感知器の中に煙が入ると、内部の発光部から発せられる光が煙の粒子に当たって乱反射し、その光を受光部で検知する仕組みです。
火災の初期段階で発生する煙を検知できますが、熱式よりも価格が高めです。また、煙式の感知器を設置する際には、壁からは少なくとも60cm以上離し、空調や換気口の吹き出し口からは150cm以上離すなど、設置基準が設けられています。
送光部と受光部が分離しており、広範囲で煙の発生を監視できるものです。体育館や工場、倉庫など、天井の高い場所や広い空間で使用されます。
送光部と受光部の間にある目に見えない光のビームが、煙によって遮られることを検知し、作動する仕組みです。
感知器の種類によって、検知できる煙の濃度を変更できます。使用する場所によって使い分けることが可能です。
火災で発生する炎には、目に見える光(可視光線)だけでなく、紫外線や赤外線も含まれています。炎を検知するタイプは、炎が出す紫外線や赤外線を検知して作動します。
映画館や劇場などの天井の高い空間の他、デパートのトイレにも設置されています。
炎から放射される紫外線を検知して作動する感知器です。炎の発生と同時に放射される紫外線をとらえて作動します。
内部には紫外線センサーが設けられており、炎から紫外線が放射されると、センサーが検知し、警報を発する仕組みです。
炎から放射される赤外線を検知して作動する感知器です。
内部には赤外線センサーが設けられており、炎から赤外線が放射されると、センサーが検知し、警報を発する仕組みです。
火災から大切な家族と財産を守るために、感知器は欠かせない存在です。しかし、感知器にはさまざまな種類があり、どれを選べばいいのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
感知器の選び方を3つのポイントに分けてご説明します。
火災の兆候をどのように検知するかによって、感知器の種類が異なります。主に「煙式」と「熱式」の2つの種類があり、急激な温度変化をとらえるのに優れた熱式に対し、煙式は火災の早期に発生する煙の検知が可能です。
設置場所や用途に応じて、最適な方式を選ぶことが重要です。
動作方式も、感知器選びの重要な項目の一つで、「単独型」と「連動型」の2つに大きく分けられます。熱や煙を検知した感知器だけが警報を発する単独型に対し、連動型は一つの感知器が熱や煙を検知すると、設定したすべての感知器が連動するように警報を発します。
連動型の場合、他の部屋で火災が発生しても、住宅内に設置しているすべての感知器が警報を発するため、より安全性が高まるでしょう。
感知器を選ぶ際は、電源方式にも注目しましょう。感知器の電源方式には主に、「電池式」と「AC100V式」の2種類があります。
電池式は取りつけが簡単で、電気配線工事が不要ですので、設置・交換に資格は必要ありません。一方、AC100V式は、電池切れの心配や電池交換の手間はありませんが、電気配線工事が必要になるため、設置には資格が必要です。
火災報知器の設置は、火災発生時に警報を発し、家族の安全を守るために欠かせません。しかし、火災以外にも、空き巣や強盗などの侵入犯罪、高齢者の転倒や急病など、住宅には多くのリスクが潜んでいます。
安全な暮らしを守るためにおすすめなのが、警備会社が提供するホームセキュリティサービスです。ホームセキュリティサービスを導入すれば、火災はもちろん、侵入犯罪や非常事態が発生した際にも大いに役立ちます。
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設置する機器の種類や個数は、ご希望やライフスタイル・間取りに合わせてご提案しており、一戸建て向けの防犯・安心のオプションサービスもご用意しております。火災報知器だけではカバーしきれない住まいの安全・安心を、「ファミリーガードアイ+」で強化しましょう。
火災はいつどこで発生するのか予測できないため、日頃からの備えが大切です。感知器は、火災の早期発見と迅速な避難を可能にし、被害を最小限に抑えるために欠かせません。
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