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家族が高齢にもなれば「突然倒れる」ことがあってもおかしくありません。倒れる理由は、加齢による血管機能の低下や心臓の持病などさまざまです。高齢者は足腰が弱く運動機能も低下する傾向にあり、転倒しやすいリスクを抱えています。高齢の親を持つ家族としては、急病や転倒で突然倒れるリスクに対しどのような備えをするべきでしょうか。今回は、高齢の親が倒れたときの対処法や倒れる理由などについて解説していきます。
親が倒れる事態はある日突然起こるもの。いざその場面に遭遇したとき、正しい判断やテキパキとした行動がとれるのか、多くの人は不安ではないでしょうか。役に立つ知識を備えておくと、いざというとき慌てず正確かつ迅速に動けるようになります。
本人の保険証やお薬手帳、診察券の場所や情報を把握しておきましょう。これらは救急搬送の際、必要になることがあります。救急隊員の方に聞かれるかもしれません。場所や情報を把握しておくことで、適切で迅速な救護活動の助けになります。
親が突然倒れたら、ただちに救急車を呼ぶべきか、騒ぎになるのが怖くて屋内で安静にしておくべきか、迷ってしまうかもしれません。「救急車を呼んだほうがよいかわからない」あるいは「救急車を呼ぶ目安がわからない」という場合は、ひとまず「♯7119」にかけましょう。
「♯7119」(救急安心センター事業)は、急なケガや病気で救急車を呼んだほうがよいかどうか判断に迷う場合に、専門家からアドバイスをもらえる電話相談窓口です。電話すると医師や看護師、相談員といった専門家とつながります。
症状や状態、ケガの内容を把握して救急車を呼んだほうがよいか、それとも主治医に相談したほうがよいか、近くの病院を受診すべきか、あるいは受診すべき医療機関はどこかなど、適切なアドバイスが受けられます。
「救急車を呼んだほうがよい症状」については、総務省消防庁の「救急車利用マニュアル」に記載されています。こちらに目を通し内容を把握しておくと、一致する症状が表れたとき迷わず救急車を呼ぶことができます。
≪ためらわず救急車を呼ぶべき症状(大人)※一部≫
出典:救急車を上手に使いましょう~救急車 必要なのはどんなとき?~-総務省
また、東京消防庁救急相談センターでは、日本救急医学会の監修により「東京版救急受診ガイド」を公開しています。急な症状やケガに見舞われた際119番すべきか判断の目安に使えるものです。こちらのガイドを利用すると、当てはまる症状に沿った適切な案内を受けることができます。
出典:東京版救急受診ガイド
血管機能や筋力が低下している高齢者は突然倒れることがあります。ここでは、高齢者が倒れやすくなる理由についてご説明します。
高齢者が突然倒れるのは以下のような症状のときが多いです。
高血圧や糖尿病を抱えた高齢者が食後いきなり立ち上がったりすると、低血圧のせいで失神することがあります。
食後は血管が拡張し心拍数も減少します。これは、体内を流れる血液が胃腸に集中して消化を助ける働きによるものです。人間の体は本来その状態を改善するために交感神経が働いて自律的に正常を保つのですが、加齢が進むほど自律神経のコントロールが難しくなるため、低血圧状態が続いて失神してしまうのです。糖尿病を抱える方はそのリスクも増えてしまいます。
「食後すぐ立ち上がらない」「しばらく動かない」「食事の前後に緑茶やコーヒーなどカフェインを含むものを飲む」などが低血圧による失神予防に有効です。
加齢による筋肉量の低下も、失神を招く要因です。高齢者は活発に運動する機会も少ないため、ますます筋力の低下に拍車をかけます。
静脈を圧迫する筋力が著しく低下すると、足のほうに血液が停滞し、全身に血が回りにくくなります。脳への血流も減るため、失神を起こしやすくなるのです。
体を動かさない習慣が定着すると、筋力は衰えるばかりです。失神を防ぐには、足から心臓へと血液をくみ上げる筋肉のポンプ作用を正常に機能させるしかありません。これには歩行や散歩など、下半身を日頃から使う習慣が効果的です。
起立性低血圧とは、立ち上がった直後の血圧の調節が機能せず、低血圧になる症状です。低血圧が続いて脳への血の巡りが悪くなるとふらつきや失神を招きます。高齢者や生活習慣病をお持ちの方に多い症状でもあります。
高齢者のほか、もともと低血圧の方や、脱水症状気味の方にもよく表れる症状です。特に夏場は脱水症状に陥りがちなため、こまめな水分補給や、貧血を改善するための鉄分補給が対策となります。
循環器(心臓)の老化や病気が原因で突然倒れる高齢者も少なくありません。高齢になると心臓の血管は肥大や拡張などのトラブルを抱えやすくなります。
高齢者が注意したい心疾患が、不整脈や心筋梗塞、心臓弁膜症、狭心症などです。これらの病気を抱える方は突然の動悸や発作、失神に襲われることがあります。
加齢による血管の衰えは、脳の血管に障害を抱える原因になります。動脈硬化や高血圧などによって脳の血管が詰まりやすくなると、脳梗塞や脳出血、さらにはくも膜下出血や脳動脈瘤など深刻な症状に発展することがあります。これらの症状を抱えた方が突然倒れたら、すぐに救急車を呼びましょう。
「高齢者の転倒」も心配要素の一つです。高齢者の場合、一度の転倒が骨折や寝たきり、要介護に発展する危険があるため、ただ転ぶだけの問題では済みません。高齢者の転倒リスクについて知り、防止対策に生かしてください。
高齢者の転倒にはどれくらいリスクがあるのでしょうか。これは、厚生労働省の人口動態調査に見る「転倒・転落・墜落による死亡者数」の多さで想像できます。この調査によると、転倒や転落の死亡者数は交通事故のそれよりも多いとのことです。
厚生労働省の人口動態調査によると、令和2年の「転倒・転落・墜落」による死亡者数は8,851人。交通事故の死亡者数は2,199人ですので、約4倍に相当する規模になります。
また、厚生労働省「国民生活基礎調査」(令和元年)によると、高齢者の介護が必要になった主な原因のうち、「骨折・転倒」は13.0%。これは認知症や脳血管疾患、高齢による衰弱に次ぐ多さとのことです。
出典:消費者庁「毎日が#転倒予防の日~できることから転倒予防の取り組みを行いましょう~」
高齢者が転倒しやすい理由は、本人の身体的要因(主に加齢)と、環境的要因に大別されます。
加齢によって次のような身体機能の変化が起きます。
環境の問題に起因する転倒理由には以下のようなものがあります。
高齢者の転倒を招く原因や事故が発生しやすい場所を確認し、それぞれの問題に応じた対策を検討しましょう。
高齢者は起床時や夜間排尿時に転倒することが多く、寝室やベッド周りの転倒防止対策が重要です。
浴室内は滑りやすく、頭を打つ可能性もあるなど、危険の多い場所です。浴室では以下の転倒防止対策を検討してください。
トイレも転倒事故の多い場所ですので、転倒防止用の手すりなどがあると安心です。
高齢者が特に注意したいのが、夜間に起きてトイレへ移動中に起こる転倒です。脳が完全に覚醒していないため、ふらついて転倒するリスクがあります。夜間頻尿のある方は注意しましょう。夜間のみポータブルトイレを設置するなどの対策を検討してください。
高齢になると階段の上り下りにも体力を使います。足を踏み外して転落ともなれば大けがを招くため対策が怠れません。手すりやフットライトを設置して、歩行や上り下りがしやすい環境を確保しましょう。
対策をとっていても、高齢者の転倒や失神は起きてしまうことがあります。注意すべきは、一人のときに倒れるような事態です。すぐ駆け寄る人もいない中で心疾患や脳梗塞のような重大な疾患で倒れた場合、命に関わります。転倒事故も一人しかいない状況だと起き上がれないかもしれません。高齢の親が倒れたときには誰かが迅速に駆けつけてくれる対策を持つのが望ましいです。
CSPの『見守りハピネス』は、健康不安や不慮の事故のリスクがあるシニアの方の生活を見守るサービスです。急病で倒れたときや転倒して動けなくなったとき、通報を受けたパトロール員がご自宅に駆けつけ対応します。
突然倒れるリスクのある高齢者に対しては、24時間見守るシステムがあると安心です。見守りハピネスには緊急ボタンを押すだけでCSPへ通報されパトロール員が駆けつける「緊急通報サービス」があります。24時間対応なので、真夜中や早朝、近くに誰もいない状況でも対応をお任せできます。家族を一人にはさせません。
見守りハピネスは、緊急通報サービスに加え、生活反応センサー(ワイヤレス空間センサー)を設置してご家族を見守る「ライフリズムサービス」のご利用も可能です。
これは一定時間センサーが反応しない場合、「生活反応なし」とみなし、CSPへ通報するサービスです。動けなくなって緊急ボタンが押せない状況でも、生活反応の有無で異常を検知し、パトロール員が駆けつけます。
ライフリズムサービスの利用方法により、機器の操作なしで自動通報が可能です。機器の操作に不安がある方でも安心してお使いいただけます。
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センサーを取り付けることで火災・ガス漏れを検知し、音で危険を知らせるとともに、CSPへ自動通報します。ちょっとした不注意や偶然のミスから起こる不慮の事故はいつ起こるかわかりません。検知から通報まで可能なシステムを備えることで、不安とリスクを軽減できます。
高齢の親が突然倒れても的確に素早く動けるよう、保険証や診察券の確認と♯7119番の利用方法、救急車を呼ぶ判断目安について調べておきましょう。事前の備えと対策が、非常時の的確な動作につながります。高齢者は転倒しやすいリスクも抱えるので、転倒防止対策を日頃より検討することも大切です。
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