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住宅を対象とした侵入窃盗の侵入口として多いのが窓です。特に、一戸建て住宅では窓からの侵入がもっとも多いため、窓の防犯対策が欠かせません。ここでは、侵入の手口や狙われやすい窓の特徴と併せて、有効な対策を詳しくご紹介します。
警察庁発表の統計によると、住宅を対象とした侵入犯罪の発生場所別認知件数で一番多いのが一戸建て住宅です。また、侵入経路として窓からガラス破りの手口による侵入が多いことがわかります。
令和5年(2023年)の侵入窃盗の発生場所として、一戸建て住宅を狙った犯罪の認知件数は13,490件。その中で、侵入口として窓が利用されたのは7,448件となっており、全体の55.2%を占めます。
侵入窃盗の4分の1を占める空き巣も、主に破りやすい窓ガラスを狙って忍び込みます。これらのデータから、窓の防犯性能の強化が空き巣の侵入を防ぐ有効な対策になるということが分かるため、窓の防犯対策が欠かせません。
出典:警察庁|住まいる防犯110番「手口で見る侵入犯罪の脅威」
窓ガラスを壊して住宅に侵入する手口には、主に3つの方法があります。
「焼き破り」とはその名のとおり、ガラスを焼いてひび割れを起こす手法です。焼き破りの時間はわずか数十秒で、ガラスを壊すのにそれほど時間がかからない上に音を立てずに忍び込めることから、空き巣が好んで用いる方法といわれています。
ガラスは急激な温度変化に弱い材質です。ライターやバーナーなどで熱を加えるだけで穴が開いたり、ひび割れを起こしたりします。一見丈夫そうに見えるガラスですが、性質や弱点を利用して容易に破壊できることを知っておきましょう。
「打ち破り」は、窓ガラスを物理的に割って侵入を試みる手法です。バールやドライバー、トンカチ、庭石など、窓ガラスを割れそうなものなら何でも使って強引に鍵を開けます。窓ガラスを力任せに割るとガラスの割れる大きな音がしますが、時間がかからないため、素早く犯行を行えることが特徴です。
また、知識や技術がなくても簡単に窓ガラスを割れるため、プロの空き巣ではない素人の犯行でも、打ち破りの手口が横行しています。
「こじ破り」は、ドライバーのような先のとがったもので窓の鍵周辺に打撃を加え、指が入る程度の小さな穴を開けて解錠する方法です。窓ガラス全体を壊すわけではないため、打ち破りのような大きな音は出ず、なおかつ素早く鍵を開けられる手口です。
空き巣は、外側からでも簡単に鍵を開けられそうな窓を狙ってきます。窓そのものの特徴に加え、付近の状況や死角の有無、目立たない場所など、狙われやすいポイントはさまざまです。
窓ガラスには、一般的なフロートガラスから防犯ガラスまでさまざまな種類があります。中には、簡単には割れない比較的強度の高いガラスもありますが、プロの空き巣にとっては、防犯ガラス以外のガラスは侵入がそれほど難しくないと考えたほうがよいでしょう。
一般的なフロートガラスは、人がぶつかったり、何かが当たったりしただけで割れることがあります。薄くて割れやすいため、侵入に時間がかかりません。
フロートガラスより厚みのある複層ガラスや、防火用の網入りガラスでも、バールやドライバーを使えば簡単に割れます。フロートガラスより6倍の強度があるとされる強化ガラスも、防犯性能の高さが期待されますが、実際にはバールでたたくと10秒もしないうちに割れることがあります。
また、窓に面格子があれば安全だと考える人も少なくありませんが、ドライバーなどの工具があれば簡単に取り外せるため、注意が必要です。どれだけ強度や厚みのあるガラスでも、プロの空き巣であれば、適切な道具があれば短時間で割ることができます。
人目につくことを嫌う空き巣は、死角のある場所を好みます。道路や隣家から目につきにくい窓は、狙われやすい対象です。
植栽や柵、塀、ベランダで見通しが悪い窓は、空き巣に狙われやすくなります。そのため、定期的に植木を手入れしたり、バルコニーに照明をつけて明るくしたりする工夫が必要です。
空き巣に特に狙われやすいのが、無施錠の窓です。掃除をするために開けた窓をうっかり閉め忘れ、外出した隙を狙われることがあります。
また、換気のために、トイレや風呂場の窓を常時無施錠にしている方も多いでしょう。小さな窓だからといって油断していると、空き巣に侵入されてしまいます。
無施錠の出入り口や窓からの侵入は犯行が見つかるリスクが低いため、一戸建て住宅では侵入手口の46.3%を占めています。
出典:警察庁|住まいる防犯110番「手口で見る侵入犯罪の脅威」
シャッターや雨戸のない窓は、窓ガラスを割りやすいため、空き巣に狙われやすくなります。シャッターや雨戸の有無は、道路などからひと目で分かるため、侵入しやすい家と判断されるでしょう。
「掃き出し窓」とは、天上に近い部分から床までつながっている引き違いの窓のことで、主に縁側やベランダに用いられます。空き巣は掃き出し窓から侵入するケースも多いことから、注意と対策が必要です。
掃き出し窓とは、人の背丈くらいある大きなサイズの窓です。ベランダや縁側に通じて出入りができるため、火事や地震などの災害が起きたときの避難経路としても活用されます。
掃き出し窓は面積が広いため、採光性や通気性を高める効果があります。特に、夏場は掃き出し窓を開放して風通しをよくすることで、エアコンに頼りすぎなくても涼しさを感じられるでしょう。
メリットが多いことから、掃き出し窓の設置にこだわる方も少なくありません。
掃き出し窓が空き巣に狙われやすい3つの理由をご説明します。
掃き出し窓は、人が出入りできる大きな窓です。そのため、空き巣が忍び込むのを見ても、周囲の住民は特に不自然に思わないかもしれません。
プロの空き巣は不審者に思われないように侵入します。余程注意深く観察しない限り、異変に気づくのは難しいでしょう。一般の人は他人の家の様子を細かく観察しないので、見過ごされる危険性があります。
サイズの大きな掃き出し窓は、外から室内が見えやすいため、植栽や鉢物、日よけなどを用いて、外からの視線を遮る工夫を行っていることが一般的です。しかし、これらが空き巣の隠れみのとなり、犯行を目立ちにくくしてしまうのです。
外からの視線を気にして遮蔽物を置くと、空き巣にとって都合のよい場所をつくってしまうため、死角をなくすように工夫しましょう。
掃き出し窓の鍵に多く採用されているのが、錠を回して開ける仕組みのクレセント錠です。クレセントとは「三日月」のことで、三日月の形をした金具で固定することからクレセント錠と呼ばれています。
クレセント鍵は窓の防音性や気密性こそ高めますが、防犯性能が低いのが問題です。窓ガラスを割られると、手を入れられて簡単に解錠されてしまいます。
掃き出し窓の防犯性能の低さも、空き巣の侵入を許している要因の一つです。
多くの空き巣が窓から入ってくることを考えれば、いかに窓の防犯対策が重要であるかが分かるでしょう。空き巣は侵入にかかる時間が5分を超えると、約7割が侵入を諦めるというデータがあります。
今すぐに取り組みたい、6つの防犯対策をご紹介します。
割られにくい窓ガラスに交換することも有効です。「防犯ガラス」や「合わせガラス」は、2枚のガラスの間に特殊な樹脂フィルムを挟んだ構造で、割れにくく貫通しにくいため高い防犯性能が期待できます。
防犯ガラスでも強い衝撃を加えれば割れてしまいますが、他のガラスと比べて強度が非常に高く、割れるまでに時間がかかります。そのため、侵入を試みる空き巣にとっては大きな障害となります。空き巣にとっては、1分1秒でも時間がかかるのは致命的な問題なので、窓ガラスを防犯ガラスに交換するだけで効果が期待できます。
比較的取り組みやすい窓の防犯対策が、防犯フィルムです。防犯フィルムとは、窓ガラスにフィルムを貼りつけて強度を上げる防犯アイテムで、窓全体またはクレセント錠付近に貼りつけ、窓ガラスが割られるのを防ぎます。
防犯フィルムを貼りつけた窓ガラスは、わずかな衝撃では割れません。かなりの力を入れて衝撃を加えないと割れないため、音が出やすくなります。
音を立てずに犯行に及びたい空き巣からすれば厄介な存在なので、途中で犯行をためらい、諦める可能性を高められるでしょう。
簡単に取り組める窓の防犯対策として、補助錠が挙げられます。窓に「ワンドア・ツーロック」の原則を適用し、侵入されにくい窓にしましょう。
補助錠があると、空き巣が解錠して侵入を試みる場合に倍の時間がかかります。空き巣の負担が大きくなり、犯行をためらわせることができます。
補助錠の取りつけ場所は、サッシの上部がおすすめです。上部に取りつけた補助錠は外側から見つけにくく、加えて解錠するために立ち上がらなければならないため、人目につくことを嫌う空き巣に犯行を諦めさせられます。
人目につくことを嫌う空き巣には、窓用センサーライトも有効です。人が近づくと点灯する窓用センサーライトは、人感センサーが人の動きを検知して周囲を明るく照らし、空き巣の姿を浮き彫りにします。
人目につきやすい明るい場所を嫌う空き巣にとって、大きなプレッシャーになるでしょう。
物理的に窓を守るためには、取り外しにくい面格子がおすすめです。ドライバーで取り外せないネジを使った面格子や、ネジを隠すブラケットカバーのある面格子を窓に取りつければ、簡単に外せないため、侵入を諦める可能性を高められます。
空き巣は侵入に時間のかかる住宅を嫌うため、シャッターの設置も窓の防犯対策として有効です。シャッターは後付けもできるため、ぜひ設置を検討しましょう。
窓の防犯対策にはさまざまな方法がありますが、住宅全体の防犯性能を高めるなら、ホームセキュリティの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
ホームセキュリティを導入すると、窓やドアにセンサーを設置し、侵入者を検知する仕組みが整います。センサーが侵入を検知すると、警報ブザー(威嚇ブザー)が作動し、警備会社へ自動通報され、パトロール員が駆けつけるため、被害の拡大を防げます。
また、ホームセキュリティを導入すると、警備会社のステッカーが貼られるため、空き巣の侵入を抑止する効果も期待できるでしょう。
侵入されやすい窓には、「防犯性能が低い」「見通しが悪い」「無施錠」などの特徴があります。窓からの侵入では、「焼き破り」「こじ破り」「打ち破り」といった手口が使われるため、壊しにくく侵入しにくい窓にするための対策が必要です。
窓の防犯対策は、補助錠や窓用センサーライトの他、ホームセキュリティも力になりますので、ライフスタイルや自宅の環境に合わせて、最適なものを選びましょう。
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