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小さな子どもを持つ保護者にとって、わが子を犯罪から守るための防犯対策は大きな関心事といえます。小学校入学を機に子どもが一人で行動する機会は増えるため「自分の身は自分で守る」意識を持たせることがまず重要です。
こちらの記事では、日頃の意識の向上につながる安全対策や防犯行動をご紹介していますので、ぜひご家庭で取り組んでください。
警察庁『令和3年警察白書』によると、13歳未満の子どもが被害者となった刑法犯の認知件数は減少傾向にあるとのことです。認知件数に占める被害件数の割合を見ると、もっとも高いのは「略取誘拐」で、令和2年中は33.8%(認知件数う337件のうち114件)でした。
参考:警察庁「令和3年警察白書」
過去5年における子どもの犯罪被害件数の推移は下記の通りです。
平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 令和2年 |
---|---|---|---|---|
17,252 | 15,721 | 12,947 | 11,885 | 8,788 |
以下は、罪種別の件数および過去5年間の推移です。
平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 令和2年 | |
---|---|---|---|---|---|
殺人 | 74 | 65 | 57 | 77 | 63 |
強盗 | 4 | 6 | 4 | 5 | 4 |
強制性交等 | 69 | 91 | 151 | 173 | 176 |
暴行 | 906 | 852 | 958 | 1,044 | 1,029 |
傷害 | 631 | 613 | 714 | 962 | 948 |
強制わいせつ | 893 | 953 | 773 | 731 | 708 |
公然わいせつ | 109 | 91 | 71 | 72 | 59 |
逮捕・監禁 | 21 | 10 | 9 | 11 | 14 |
略取誘拐 | 106 | 72 | 110 | 114 | 114 |
出典:警察庁「生活安全の確保と犯罪捜査活動」
『警視庁子ども・女性の安全対策に関する有識者研究会』(平成26年1月~平成29年6月の間、東京都内の5つの警察署管内で発生した女性・子どもへの犯罪被害を分析)よると、子どもは「帰宅後」にもっとも犯罪被害に遭いやすくなるとのことです。
識者の分析で、小学生は自宅から100~500メートルの範囲内で声かけやつきまといなどの被害に遭遇する確率が高くなることがわかりました。小学生以下の子どもが被害に遭った時間帯は、「平日の帰宅後」が131件ともっとも多く、全体の33.9%を占めています。これらの結果から、学校や塾、友達の家、稽古事へ行く場合の安全対策が重要といえます。
出典:警視庁「警視庁子ども・女性の安全対策に関する有識者研究会」
子どもの犯罪被害に関する統計を見ていくと、特定の場所に偏る傾向があるようです。
『警視庁子ども・女性の安全対策に関する有識者研究会』がまとめた提言書をもとに、子どもはどんな場所で犯罪被害に遭いやすいかについて見ていきましょう。
下記は、平成24年~28年までに警視庁で認知した「子どもの犯罪被害の発生場所別件数」です。
道路上 | 355 |
---|---|
駐車場・駐輪場 | 30 |
公園等 | 161 |
住宅 | 478 |
商業施設 | 98 |
施設・学校 | 61 |
施設・学校 | 25 |
その他 | 90 |
道路上や駐車(輪)場、公園などの屋外での被害が多発しています。住宅や施設など屋内で被害に遭うケースも少なくありません。
次に、未就学児童・小学生それぞれの発生場所の比率を見てみます。
未就学児童 | 小学生 | |
---|---|---|
道路等 | 39% | 43% |
公園等 | 7% | 19% |
住宅内の共用部分 | 9% | 29% |
施設等 | 40% | 7% |
その他 | 5% | 3% |
未就学児童・小学生ともに、道路での被害率が高いことがわかります。未就学児童のケースで目立つのは、商業施設や学校といった施設での被害率が高いことです。小学生の場合、未就学児童と比べ住宅内の被害率が高くなっています。
出典:警視庁「警視庁子ども・女性の安全対策に関する有識者研究会」
子どもが犯罪に巻き込まれやすいのは「人目につきにくい」「周囲の関心が低い」「不審者が入っても怪しまれない」などの要素がある場所です。目立たず誰もいないような路上や建物内で子どもを一人にさせるのは危険で、犯罪被害のリスクを高めます。もしこのような場所で被害が起きて子どもが助けを求めても、声が届かないかもしれません。パトロールなどは地域ぐるみの活動が求められるとともに、子どもを守るための防犯対策を各自で考えていく取り組みが大切です。
子どもの防犯対策を考えるうえで、まず大切なことは、子どもはどのような状況で犯罪被害に遭いやすくなるのか、について考えることです。その状況とは「一人になったとき」といえます。
警察の調べによると、犯罪遭遇率が高いのは未就学児童よりも小学生のほうです。子どもは小学校入学を機に、登下校など一人で行動する機会が増えるためと思われます。
保護者が防犯対策を考えるのはもちろん、子どもが「自分の身は自分で守る」意識を持つことも重要です。子どもの防犯意識を高めるために、以下でご紹介する安全対策を親子で共有してください。
いざというとき助けを求めることができる場所を、子どもと一緒に確認しましょう。子どもの一時避難場所として機能するのは、以下のような場所です。
いつも使う通学路の近辺に上記のような建物・施設・場所の有無、行き方などを、本人と一緒に歩きながら確認します。いざというとき駆け込める場所を事前に把握しておけば、とっさの避難行動がとりやすくなります。
子ども110番の家とは、犯罪被害に遭った、または遭いそうになった子どもの避難と保護を目的とする地域ボランティアの家です。該当の家には、目印となるステッカーが警察署などから配布されます。そして事件・事故の発生を確認したボランティアは、110番通報や学校・家庭へ連絡などの行動をとる体制になっています。
犯罪被害のリスクを軽減するには、日頃気を付けたい行動について確認し、問題があれば改めるように教えましょう。
共同住宅では、エレベーターを使うこともあるでしょう。エレベーター内は「開閉ボタンや非常ボタンが押せる操作パネルの近く」が比較的安全な立ち位置といわれます。前を向くのではなく、横や斜めを向いて全体を見渡せる立ち方がポイントです。
また、知らない人と2人きりでエレベーターに乗るのが怖いと感じる場合は、乗らないようにするのが無難です。その場合、露骨に避けるのではなく、何か用事を思い出したように自然を装うことを意識させましょう。
子どもが一人で行動するときや、通学・下校で危ない目に遭ったとき、防犯行動となる「いかのおすし」を覚えるように言いましょう。
どんなに優しく声をかけられても、知らない人にはついていかないと教えます。
甘い言葉をかけられても、知らない人の車に絶対乗ってはいけないと教えます。無理やり連れ込まれる場合もあるので、話しかけられたときすぐ離れる(2メートル以上)よう教えましょう。
叫ぶ言葉を決めたうえで、大きな声を出す練習をしましょう。同時に防犯ブザーを持たせておくとなお安心です。
逃げるのに邪魔となる持ち物などは、その場に置いて逃げることを最優先するように教えます。逃げる際は周囲の大人に助けを求めるように伝えましょう。
起きたことは、必ず家の人に知らせることが大切です。
子どもに留守番を任せる場合に覚えさせたいのが「いいゆだな」です。留守中の子どもが狙われる犯罪もあるため、被害を防ぐための防犯行動として意識させましょう。
家の鍵を誰かに見られると、留守番することがわかってしまいます。家に着くまで鍵を人に見られないことが大切です。
家の近くに不審な人が隠れていないか、つけてくる人がいないか、家に入る前に確認するよう教えます。
郵便ポストの中が溜った状態なら取り出すように教えます。溜め込まれたポストを見て留守と判断する空き巣もいるためです。
家に誰かいると思わせることが大事です。不審者につけられた場合を考え、一人で帰宅したときも「ただいま」と言うように教えます。
家に入ったらすべての戸の鍵を閉めるように教えます。戸締りがきちんとなされたことを確認するように言いましょう。
子どもに持たせる防犯アイテムといえば「防犯ブザー」です。防犯ブザーは常時持たせる習慣を心がけましょう。通学や下校、家の近くで遊ぶときなど、肌身離さず携帯することで、危険が訪れたときの防犯になります。
こちらでは、防犯ブザーの選び方と使い方のポイントについてご説明します。
防犯ブザーで重要なのは、デザイン性より実用性です。音の出方や大きさを重視し、簡単に壊れない、壊されない丈夫なタイプを選びましょう。
ランドセルなどに取り付けできるキーホルダータイプを選ぶなら、すぐに取り外せるものにしましょう。手で持つのに不自由しないものかどうかも重要です。瞬時に使用できるような製品を選びます。
性能や丈夫さなどを調べるのが大変な場合は、全国防犯協会連合会が推奨する「優良防犯ブザー」がおすすめです。
いざというとき上手に防犯ブザーを扱えるように、以下のポイントを押さえておきましょう。
ランドセルなどに取り付ける際は、利き手ですぐに持てる箇所に装着しましょう。
鳴らすべきかどうか、判断に迷うこともあるかもしれません。その間にも被害の危険性が大きくなってしまいます。迷う場合はためらわず音を鳴らすように伝えましょう。
防犯ブザーを鳴らす練習をしていても、いざという場面で思うように扱えない可能性もあります。そんなときは、すぐに逃げることが大事です。防犯ブザーを放り出して逃げることを優先させましょう。防犯ブザーに氏名や住所などの個人情報を記載するのは危険なので、何も書かないようにします。
子どもを狙う犯罪者は、どこに隠れているかわかりません。そのリスクは一人のときほど大きく、安全を守るための対策が求められます。対策が必要なのは、外にいるときだけではありません。一人で留守番をする家の中でも重要です。
警備のプロが提供するホームセキュリティは、子どもの留守防犯にも役立てることができます。
ホームセキュリティには、不審者や空き巣などの泥棒の侵入を検知するセンサー、パトロール員による駆けつけサービスなど、いざというときすぐに対処できるシステムがあります。センサーには火災・ガス漏れなどを検知する機能もあるため、不慮の事故や異常事態を素早く検知し、自動通報によってパトロール員が急行します。
CSPのホームセキュリティ『ファミリーガードアイ+』は上記のようなセキュリティシステムに加え、スマートフォンアプリやメールへの通知で家族の帰宅がわかるモバイル機能も備えます。お子さまの帰宅を外出先から確認できるほか、警戒状態をいつでも確認・設定できるというものです。CSPの『ファミリーガードアイ+』を住まいと家族を守る防犯システムとしてお役立てください。
子どもの犯罪被害は道路上や公園、住宅など身近な場所でも発生しています。人目につかない場所で一人になったとき、リスクが増大することも警察や有識者の調査・分析などからわかっています。子どもを犯罪者から守るために、上記でご紹介した安全対策や防犯行動を親子で共有してください。子どもの留守防犯には、いざというときパトロール員が駆けつけるホームセキュリティがおすすめです。
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