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ホームセキュリティは賃貸で利用できる?導入方法を解説

公開日:2022年4月22日

ホームセキュリティは賃貸で利用できる?導入方法を解説

家族や財産を守るホームセキュリティは、賃貸マンション入居者にも利用されています。24時間365日対応できる防犯センサーや駆けつけサービスが、侵入や窃盗被害のリスクを大幅に軽減してくれるのです。

今回は、賃貸マンションにおけるホームセキュリティのメリットや導入方法、導入時の注意点をご説明しますので、ご利用を検討中の方はご一読ください。

賃貸マンションのセキュリティ事情

賃貸マンションの中には、オートロックや防犯カメラを整備するなど、セキュリティ対策がしっかりした物件も数多くあります。しかし、共同住宅の性格上、近所付き合いがどうしても薄くなりがちで住人同士の監視が弱い面も否定できません。個人でしっかりと防犯意識をもって対策を講じることが重要です。

窃盗犯や強盗犯に狙われる共同住宅

警察庁発表のデータを見ると、賃貸マンションでも決して少なくない数の窃盗・強盗被害が起きている実態がわかります。

令和2年(2020年)の住宅対象とする侵入窃盗の認知件数は44,093件。うち賃貸マンションやアパートなどの共同住宅は13.6%を占めます。同じく侵入強盗の認知件数401件のうち、狙われた共同住宅は16%に上りました。

空き巣は、どのような方法で侵入を試みるのでしょうか。侵入窃盗の手口に関する統計データを見ると、「無締り」「ガラス破り」「合かぎ」の3つが代表的な手口であることがわかります。

階層 3階建て以下(総数:4,083件) 4階建以上(総数:1,900件)
無締り 2,127件(52.1%) 870件(45.8%)
ガラス破り 905件(22.2%) 247件(13.0%)
合かぎ 393件(9.6%) 374件(19.7%)

これらのデータから、無警戒でセキュリティの甘い家ほど空き巣に狙われやすい実態が見えてきます。


出典:警察庁「住まいる防犯110番

オートロックでマンション侵入を完全に防ぐのは難しい

昨今は、防犯設備を十分に備えた賃貸マンションが増えています。オートロックシステムや防犯カメラ、カメラ付きインターホンなど、住宅侵入に有効な対策や設備のあるマンションは、そうではない物件と比べて安心できるのは言うまでもありません。

ところが、オートロックは出入りが多い状態だと人目を盗んで簡単に不審者の突破を許してしまいます。また、表玄関のガードは固くても非常階段や裏口の施錠が甘いと、屋上等への侵入を許し、そこからベランダを経由して忍び込む例もあります。

オートロックや防犯カメラがあるからといって油断はできません。空き巣は、穴があれば抜け目なく見つけて侵入を試みます。その穴を可能な限り塞いでいく対策が、賃貸マンションでも求められます。

賃貸マンションにホームセキュリティを導入するメリット

いつ自分の身に及ぶかわからない空き巣被害や室内侵入。これに備える対策として有効なのがホームセキュリティです。賃貸マンションの生活にも大きなメリットをもたらします。

犯罪を未然に防ぐ確率が高まる

ホームセキュリティの導入で一番変わるのは、防犯効果(抑止力)が飛躍的に高まる点です。犯罪に遭遇するリスクが減り、自分の身や家族を守れると同時に、住まいや財産の損失を防げます。

警備会社のホームセキュリティに加入すると、防犯センサーが窓や玄関、室内に配置され、隙のない監視体制になります。24時間365日、センサーや緊急通報システムを通して警備会社が見守り、異変が起きれば自動通報され、待機中のパトロール員が急行するシステムがあります。

防犯システムがしっかり働くのは、外出中でも在宅中でも同様です。夜の就寝時といった狙われやすい状況でも、監視の目を光らせて身の危険が及ばないよう見守ります。

通常のマンションセキュリティでは、オートロックや防犯カメラでの共用部の対応が精一杯と思われます。専有部となる部屋の侵入監視や阻止などは難しいでしょう。ホームセキュリティは、通常のセキュリティシステムではなかなか手の届かない専有部の深いところまで踏み込み、安心をもたらしてくれるサービスだといえます。

予期せぬ犯罪に遭っても迅速に対処

ホームセキュリティのサービスには、不審者の侵入を検知するセンサーのほかに、大きな音を鳴らして威嚇するブザー(警報装置)や、非常/緊急ボタンを押すことで自動通報する機能があります。

不幸にも犯罪による被害に遭われても、そのレベルを最小限に抑え込める迅速かつ的確な対処が可能です。駆けつけたパトロール員は、警察や消防に通報するなど必要に応じて適切に動いてくれます。外出中や、すぐ家に帰れないような状況で被害が起きても、警備会社が代わって事態の把握と解決に努めます。このサポートがあるかないかは大きな差です。

事件が起きたときの対処が遅れれば、被害が大きくなるばかりか、証拠隠滅や犯人の逃亡も許してしまいます。駆けつけサービスのあるホームセキュリティに入っていれば、警察が動くまでの時間を短縮化できるため、早期解決の期待も高まるのです。反対に捜査が難航し解決が遅くなれば、不安は増大するでしょう。

火災・ガス漏れなども防止

ホームセキュリティの守備範囲は防犯対策だけではありません。火災・ガス漏れ防止にも力を発揮する心強い味方です。

警備会社が提供するセンサー機器には火災やガスを検知する製品もあり、ちょっとした不注意や確認不足で起こる火災・ガス漏れを防止します。マンションの部屋にも火災検知器は常備されていますが、ホームセキュリティでは検知だけでなく駆けつけ、必要に応じて消防を呼ぶなどのプロの警備会社によるバックアップが受けられます。

火災・ガス漏れは、気をつけていても起こるときは起きてしまうものです。発覚が遅れて被害が大きくなり、重大な事故に発展すれば、人命や財産に危険が及びます。高額な補償費用も発生するかもしれません。

いつ起こるともわからない火災・ガス漏れから自分の身と家族、住まいを守るうえで、ホームセキュリティは大変有力な手段です。

ホームセキュリティのサービス内容

ホームセキュリティのサービス内容は各警備会社で異なりますが、多くの場合、「センサーなどのセキュリティ機器」と「パトロール員による駆けつけ」の2本柱で利用者の安全・安心を守ってくれます。

監視は24時間365日体制。防犯だけではなく火災・ガス漏れといった住宅事故の監視、高齢者の見守りにも対応してくれるところも、警備会社が提供するサービスの特徴です。

各種センサーを設置して24時間365日監視

玄関扉やベランダ、各室の窓に、異常を感知するための防犯センサーを設置し、不審者の侵入を監視します。

センサーが異常を感知すればただちに監視センターに通報され、利用者への連絡、110番・119番通報の実施・パトロール員の急行を指示します。

センサーには火災やガス漏れを検知するものもあり、自動で警報を鳴らして在宅中の利用者に危険を知らせるほか、メールによる通知もおこないます。

パトロール員による駆けつけサービス

警備会社と契約を結ぶホームセキュリティの最大の特徴は、何かあったときにパトロール員が出動する「駆けつけサービス」です。

異常を検知すると警備会社のパトロール員が駆けつけ、現地の安全確認を行ったり、警察や消防への通報などの一次対応を担います。留守中に問題が起こったときパトロール員が対処してくれることで、異常の有無を正確に確かめることができ、さらに被害を最小限にとどめられるので安心です。

生活のさまざまな場面でサポート

ホームセキュリティには、防犯や住宅事故の監視など、生活のさまざまな場面をサポートするサービスがあります。

離れて暮らす高齢の家族に対し、常に傍で見守るのは困難です。ホームセキュリティに入ることで、空き巣や不慮の火災・ガス漏れなどの心配事を警備会社に見守ってもらうことができ、何かあれば非常/緊急ボタンの自動通報でパトロール員が駆けつけることから、必要以上に心配することもなくなります。

機器の操作は特に難しいこともなく、ボタンを押すだけと簡単ですので、機械が苦手な方でも安心です。

ホームセキュリティの費用

ホームセキュリティの導入費用は各警備会社で異なるため、担当者の説明やお見積りで確認することが大切です。一戸建てかマンションかでも異なります。

一般的には、初期費用と月額料金が主な費用。その他、オプションでサービスを利用する場合は別料金が加算されることになります。

買取もしくはレンタル

ホームセキュリティの利用方法は買取方式とレンタル方式の2つがあり、どちらを選ぶかで料金が異なります。

初期費用の面で導入しやすいのが、レンタル方式。こちらの場合、初期費用は機器の保証金のみ。月額では警備料金と機器レンタル代金が掛かり、10,000円程です。

買取の場合、機器の購入代金が発生するため、初期費用は20~40万円程度かかります。月額では警備料金のみの支払いとなり、相場は3,000~4,000円程度です。

住宅環境や間取り、部屋の広さ、センサーの設置数など、費用を分けるポイントはさまざまです。どの会社も事前見積りサービスを提供していますので、要望にかなう費用とサービスになっているか、情報を幅広く集めながら検討してください。

ホームセキュリティの導入から利用までの流れ

賃貸マンションにホームセキュリティを導入したくても、その前にやるべきことがあります。どのような導入・利用の流れになるのか、以下でご説明します。

大家さんや管理会社に相談

一戸建であれば本人の意思で導入できますが、賃貸の場合、まずは大家さんにホームセキュリティの導入が可能かどうか相談しなければなりません。前もって許可をもらうようにしてください。

物件によっては管理会社への相談で済むかもしれません。了承を得たら、サービスを提供する警備会社の選定作業に入ります。

警備会社の選定

大手から中堅まで、さまざまなホームセキュリティの警備会社があります。サービスの内容、利用のしやすさ、費用まで、選ぶ警備会社によって変わるため、じっくり時間をかけて選びましょう。

規模や拠点数、実績、担当者のレスポンスの速さ、研修の充実度などもサービスのクオリティに影響する可能性が高くなります。各社を比較しながらよく検討することが大切です。

信頼できる警備会社を見つけて見積りを依頼し、内容に問題がなければ契約となります。

機器の設置工事

各種センサーや主要設備を室内に取り付けます。機器の種類によっては配線工事も必要なことがあります。工事は1日かかることもあります。

利用開始

機器の設置工事が終了後、担当者による機器の説明を受けます。

自室内まで確認をお願いしたい場合は、自宅の鍵を警備会社へ預ける必要があります。鍵の受け渡しが完了すると、24時間365日警備会社が見守るサービスの利用がはじまります。

賃貸マンションにホームセキュリティを導入する際の注意点

賃貸マンションにホームセキュリティを導入する場合、以下の注意点に気をつけてください。

大家さんや管理会社への相談・許可が必須

賃貸マンションはあくまで「借りている部屋」です。持ち家ではありませんので、自由に窓や扉にセンサーを取り付けることはできません。ホームセキュリティ機器の設置権限は大家さんにありますので、必ず事前に相談してください。

もし無断で機器を設置するための工事を行って壁に穴を開けてしまった場合、契約違反を問われると同時に、原状回復費用を請求される恐れもあります。このようなトラブルを避けるためにも、事前の相談が必須です。

物件によっては大家さんの許可が下りないケースもありますが、ワイヤレス機器を使用した、住まい環境を棄損しないシステムを構築できれば問題ないかもしれません。その点をクリアできるかどうかは、警備会社に相談してみましょう。

日頃の心掛けも忘れずに

ホームセキュリティがあるからといって、日頃の防犯対策を疎かにしない姿勢も重要です。

冒頭で説明した通り、共同住宅への窃盗・強盗犯の多くは、鍵のかかっていない無警戒な家を狙って入ってきています。家を出てすぐ帰って来られるような場所へ出かけるときでも、鍵をしっかり閉めて出かけるなどの心掛けがないと、被害に遭ってしまうかもしれません。

ホームセキュリティを万能とは思わず、自分自身でできる防犯対策も忘れず行ってください。

まとめ

ホームセキュリティは賃貸マンションへの導入も可能です。ただその際は、大家さんや管理会社の許可が欠かせないので、事前に相談しましょう。

警備会社が提供するホームセキュリティには、空き巣の侵入や火災・ガス漏れを監視するセンサーや、異常をただちに通報するシステム、パトロール員の駆けつけなど、一般的なマンションセキュリティにはないサービスが充実しています。居住者の心強い味方になるのは間違いありません。

防犯カメラやオートロックだけでは安心しきれない場合は、ホームセキュリティの導入を検討してみてください。

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