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毎日全国のどこかで出没している空き巣。誰が被害に遭ってもおかしくありません。ただ、空き巣も手あたり次第狙ってくるわけではなく、侵入しやすい家に目星をつけて犯行に及びます。何が侵入のしやすさを決めるかといえば、防犯性能のほか立地や街の雰囲気などです。被害リスクの高い家の特徴を知り、対策に生かしましょう。こちらでは、空き巣に狙われやすい立地条件と防犯対策の情報をお届けします。
防犯意識の高まりやセキュリティサービスの普及、設備の高度化により、侵入窃盗の被害件数は年々減少傾向にあります。
しかし、減ってきたとはいえ、今も1日あたり約58件の侵入窃盗(令和2年・警察庁)が発生しており、その被害は決して少なくありません。
空き巣など侵入窃盗の被害はどれくらい起きているのでしょうか?
下記は、『令和2年の刑法犯に関する統計資料』を参考に作成したグラフです。
侵入窃盗のうち、住宅を狙った犯罪の認知件数は21,030件。全体の6割近くに及んでいます。
法人と比べ個人宅はセキュリティ対策にかけるお金も限られ、家庭ごとに温度差やバラつきがあるのが実情です。どちらかといえば住宅のほうが侵入されやすい面は否めません。
次に、窃盗種別にみた認知件数をみていきます。
窃盗種 | 認知件数(総数44,093件) |
---|---|
空き巣 | 13,906件(40%) |
忍び込み | 5,937件(17%) |
居空き | 1,187件(3%) |
金庫破り | 908件(3%) |
学校荒らし | 464件(1%) |
事務所荒らし | 3,766件(11%) |
出店荒らし | 5,397件(15%) |
倉庫荒らし | 3,669件(10%) |
全体のなかでもっとも多いのが空き巣です。空き巣は、住宅侵入犯のなかでも一番多い窃盗種となります。
侵入窃盗全体の4割を占める空き巣はどんな家を狙い、どこから侵入してくるのでしょうか?
空き巣の発生場所(総数13,906件) | ||
---|---|---|
一戸建住宅 | 4階建以上共同住宅 | 3階建以下共同住宅 |
9,297件 | 1,417件 | 3,151件 |
全体の66%が一戸建住宅に集中。4階建以上の中高層マンションといった高い建物でも、被害は起きています。
空き巣の主な侵入手口 | ||||
---|---|---|---|---|
一戸建住宅 | 4階以上共同住宅 | 3階以下共同住宅 | 計 | |
ガラス破り | 4,012件 | 231件 | 829件 | 5,072件 |
合鍵 | 203件 | 324件 | 324件 | 851件 |
戸締りを怠る無警戒の家や脆弱な窓がよく狙われる印象です。4階建以上共同住宅の場合、合鍵を使った侵入事例が目立ちます。上記以外の手口としては、「施錠開け」「ドア錠破り」「戸外し」などがあります。
空き巣の主な侵入口 | |||
---|---|---|---|
一戸建住宅 | 4階以上共同住宅 | 3階以下共同住宅 | |
表出入口 | 1,489件 | 790件 | 1,127件 |
窓 | 5,554件 | 452件 | 1,689件 |
非常口 | 5件 | 0件 | 2件 |
その他出入口 | 1,291件 | 10件 | 53件 |
総数 | 8,339件 | 1,252件 | 2,871件 |
窓は窃盗犯が一番多用する侵入経路です。高層マンションの最上階の部屋はベランダ窓からの侵入が多いのが特徴です。
出典:警察庁「令和2年の刑法犯に関する統計資料」
侵入窃盗犯のなかでももっとも多い空き巣。彼らの手口は巧妙でバラエティに富んでいます。どのような手口に対しても柔軟に対応するためには、まず敵のやり口を知らなければなりません。
ここからは、空き巣の代表的な侵入手口をご紹介していきます。
先述の通り、どのタイプの住宅でも狙われる確率が高くなるのが無施錠(無締り)の家です。ちょっとした用事で留守にする場合、鍵をかけずに出かける方もいるかもしれません。空き巣などの泥棒からすれば、そのような無警戒の状態こそ千載一遇のチャンスになるのです。
また、マンションの上層階に住んでいると、それだけで安心感が増して防犯意識にも隙が生じるようになることがあります。鍵のかかっていないベランダへ、屋上からロープ伝いに侵入されたケースもあるくらいです。最低でも出かけるときは、出入口と窓の戸締りが欠かせません。
窓は空き巣はじめ多くの窃盗犯が好む侵入口。窓ガラスほどもろい住宅素材はありません。固い物で叩くだけで割れてしまうこともあります。
窓ガラスを壊す方法もさまざまで、よく知られているのが「焼き破り」と呼ばれる手法です。急激な温度差に弱いガラス素材の性質を利用した手口で、ライターやガスバーナーといった道具があれば充分事足ります。ガラスが冷却しやすい冬はとくに割れやすくなるため注意が必要です。
「合鍵」は、マンション高層階の部屋などガラス破りが難しい家で多用される手口のようです。落とした鍵を拾われて空き巣に入られた事例も報告されています。
また、鍵の現物がなくても鍵番号を知られたり、形状のわかる画像さえあればコピーを作成される可能性があります。過去には警察官を名乗る男の訪問を受け、鍵の写真を撮られて侵入を許した被害例もあります。これでは鍵を盗まれたのと同然です。この被害例のように、鍵のコピーを作成されないように対策が重要です。
ドアや鍵を破壊して強引に侵入してくる空き巣もいるため要警戒です。このようにバールなどの工具を用いてドアや鍵を破壊する手口を「ドア錠破り」「こじ破り」などと呼びます。
対策としては、こじ破り専用の防止プレートの取り付けがあります。ドアとドア枠の隙間をプレートで塞いでガードするというもので、ホームセンターなどで購入できます。
ピッキングやサムターン回しなど、特殊工具を用いて鍵を開ける手口を「違法解錠」としてまとめて紹介します。昨今は法律の施行や対策の強化が進んだこともあり、違法解錠による被害例はそう多くありません。とはいえ、これらの手口も知っておいて損はないので、今後の対策に生かしてください。
ピックやテンションと呼ばれる特殊工具を鍵穴に差し込んでこじ開ける手法です。古いタイプの鍵だと数分で解錠されてしまいます。対策としては、ディンブルキーなどピッキング対応の鍵交換や、CPマーク(防犯建物部品)の活用などが有効です。
ドア内側に付いた回転式の金具「サムターン」を外側から回して解錠する手口です。どのようにしてサムターンに手をかけるかといえば、郵便受けから道具を挿入したり、ドリルで穴を開けて差し込んだりする方法があります。対策となるサムターン回し専用のセキュリティ商品は比較的安価で購入できます。
カム送りとは、手前に浮かしたシリンダーの隙間から特殊工具を差し込み、解錠する手法です。旧式タイプの鍵をそのままにしていると被害に遭うリスクがあり、カム送り解錠が可能な鍵タイプとして、警察庁は以下のメーカーを公表しています。
2002年9月13日の警察庁の公表を受けて上記4社はすでにモデルチェンジ済ですが、商品として流通した後だったため、ご自身や管理会社などで交換をしていない場合は旧式タイプの鍵が残っている可能性があります。ご使用の鍵がカム送り解錠できる「該当危険機種」かどうか確認しておきましょう。
空き巣は「侵入しやすい」「目立ちにくい」「逃げやすい」のはどのような家か、立地や構造の面から情報を得て候補を絞るといわれます。
空き巣に狙われやすい家はどのような特徴があるのか、立地の側面から解説します。
空き巣が好むのは、死角が多く人目につかない家です。
「旗竿地」の家は、まさにこの条件を備えているため注意が必要です。f旗竿地の家は奥に引っ込んでいて、道路に面した出入口は狭くなっています。道路と敷地内をつなぐ細い道が旗竿のようにみえることからこの名が付いています。
旗竿地の家は道路に面しておらず、奥まった場所に建っており、通りに人がいても目につきません。犯行に及ぶ空き巣の存在があったとしても見逃される危険性が高いのです。
国道や幹線道路などの大通り、線路近くの家も、空き巣に狙われやすい特徴があります。これらの場所の何が問題かといえば、「騒音」です。この辺りは車や電車が通るたびに大きな音がします。窓ガラスを割る音も騒音でかき消される可能性があり、空き巣にとっては好都合なのです。
「逃げやすさ」も重視する空き巣は、駅からさほど遠くない家を標的にすることがあります。駅から近ければ犯行後すぐ電車に乗って遠くへ逃げられるからです。
また、駅周辺の繁華街は人通りが多く、人混みに紛れてしまえばわからなくなります。
「人通りが少ない」「立ち話する人など滅多にみない」などの閑静な住宅街も空き巣が好むといわれます。人がいなければ目撃の機会も減り、犯行が容易になるのです。
空き巣の好む家が「人目につきにくい」「侵入しやすい」「逃げやすい」なら、対策はその逆で、「人目があって入りづらく、逃亡が難しくなる」ような家を目指すとよいでしょう。
空き巣は無締りの家を狙ってくるため、鍵の閉め忘れには注意したいところです。
大事だとわかっていても、人間なので忘れることもあるでしょう。鍵のかけ忘れや閉め忘れを防ぐ対策もありますので、不安のある方は下記の方法を検討してみてください。
補助錠の取り付けで「侵入されにくい家」になります。侵入に5分以上かかる場合、多くの空き巣は犯行をあきらめるとのデータも。ワンドアツーロックにして防犯性能を高めましょう。
玄関ドアだけでなく窓にも取り付けるとさらにガードは固くなります。死角になっている場所などに補助錠を取り付けて守りを厚くしましょう。
警察庁『住まいる防犯』によると、「誰かに声をかけられた」「ジロジロ見られた」などの理由で侵入をあきらめるケースがもっとも多いそうです。これだけみても人目につくような環境は、空き巣にとって好ましくないことがわかります。
なるべく普段から近所の人とコミュニケーションをとったほうがよさそうです。事前に下見をする空き巣は、その町の連帯感もチェックします。住民同士がよく会話している光景をみせて、防犯意識の高さをアピールすることが大切です。
市販の防犯グッズやセキュリティ商品の活用も、空き巣撃退に有効です。代表的な防犯アイテムをご紹介します。
「見られている」「近づくと照明で明るくなる」「歩くだけで音がする」などはいずれも発覚の恐れが高くなるため、空き巣が嫌う条件です。ホームセンターで安価に購入できる製品も多いので、手軽にセキュリティ対策を行いたい方におすすめです。
防犯対策をいくつかご紹介しましたが、どの程度までセキュリティを強化すればよいかはライフスタイルやお住まいの環境によって異なるでしょう。
引っ越したばかりだと、近所の人とコミュニケーションをとりたくてもそう簡単に運ばないでしょうし、仕事で留守が多いと近所付き合いをよくする機会は持ちづらいかもしれません。そのように不安が残る場合は、幅広い防犯対策が期待できるホームセキュリティがおすすめです。
CSPのホームセキュリティ『ファミリーガードアイ+』では、必要な箇所に侵入検知センサーを配置。24時間365日CSPが見守り、空き巣など不審者の動きが検知されれば現場へパトロール員が駆けつけます。防犯機能に加え、問題が起きたときすぐに対処するシステムも備わっているため、日中のお出かけや長期の留守時も安心です。
ホームセキュリティを導入すると警備会社のステッカーが貸与されますので、住まいが警戒中であることがすぐにわかります。人の目を気にする空き巣が、警備会社やパトロール員の存在を気にしないという話はないでしょう。今のお住まいのセキュリティや地元の治安状況に少しでも不安があるようでしたら、ホームセキュリティの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
留守宅を狙う空き巣は、さまざまな手口で侵入を試みます。お出かけ時は必ず鍵をかけ、窓や玄関ドアのカードを強くしましょう。また、潜在リスクが高いのは、旗竿地のような死角の多い立地、人通りのない閑静な住宅街などです。近所と連帯のある家を避けてくる傾向もわかっているので、近所付き合いをよくするのも有効な防犯対策です。
個人でのセキュリティ対策に不安があったり、問題があったりする場合は、ホームセキュリティの導入をご検討ください。
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