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泥棒は、いきなり家に侵入するわけではありません。事前に周囲の様子や住人の行動を観察し、入りやすい家かどうかを下見します。鍵のかけ忘れや死角になっている場所、防犯設備の有無などを確認し、侵入の手口を決めます。このような泥棒の行動には、ある程度共通するパターンがあり、「どのようなタイミングが狙われやすいのか」「どこから侵入されやすいのか」といった行動の流れを知れば、効果的な防犯対策につながるでしょう。
この記事では、泥棒の目線に立ち、下見から侵入までに取る行動をたどりながら、代表的な手口とそれぞれの場面に合った防犯対策をご紹介します。
泥棒は、侵入前に周囲の状況を観察し、侵入しやすいかどうかを判断します。下見の際に見られやすい場所や条件を知っておけば、自宅の防犯面の弱点を把握しやすくなります。
泥棒が下見の際にチェックするポイントを確認しましょう。
泥棒は、玄関や窓の構造や周囲の状況を観察し、開錠にかかる時間を推測することで、侵入のしやすさを判断します。例えば、鍵が一つしかついていない玄関ドアや、長年の使用で建てつけが緩んだ扉は、こじ開けに時間がかからないと判断するでしょう。
また、泥棒が窓で見るのは、鍵までの距離や位置、ガラスの厚みや強度などです。薄いガラスや、手が届きやすそうな位置に鍵がある場合は、侵入対象として有利と見なします。さらに、格子や柵の固定が甘い場合も、侵入口として目を付けられる要因になります。
人通りが少なく、道路や隣家から死角になる玄関や窓は、長時間の作業をしても発見されにくいと見なします。塀や植栽で視界が遮られた場所も、音や動きが周囲に伝わりにくく、侵入時の発覚リスクが下がる傾向があります。
また、夜間は街灯の位置や明るさが重要で、照度が低いエリアほど狙われやすいでしょう。
センサーライトや防犯カメラは、侵入時の記録や発見の可能性を高める要因です。警備会社のステッカーや窓の防犯表示にも、泥棒に通報リスクを意識させる効果があります。このような設備や表示が目に入ると、泥棒は別の家を狙おうと考えるでしょう。
郵便受けにたまった郵便物や新聞、夜間に照明が点灯しない状態などは、長期不在のサインと見なされることがあります。また、洗濯物の干しっぱなしやカーテンの開閉パターンも、生活の有無を判断する手がかりとなるため、注意が必要です。ポストやドア周辺の小さな印やテープ、営業や点検を装った訪問も、泥棒が在宅状況を探るための行動の可能性があります。
泥棒は、下見の際に周囲から怪しまれないように、服装や振る舞いを工夫します。具体的には、住宅街に溶け込みやすい作業服やスーツ、配達員風の制服などを身につけ、クリップボードやタブレットを持ち、点検や営業を装って行動していることがあります。
また、道を歩きながら電話をしているふりをし、周囲の様子を観察するケースも少なくありません。他にも、同じ場所に日を変えて何度も訪れて生活パターンを把握したり、車で家の周囲を回り、逃げやすく見通しのよい場所を確かめたりするという手口も使います。
泥棒は、周囲の状況や家の構造を見て、それぞれの家に適した侵入方法を選びます。ここでは、実際に多く使われている代表的な4つの手段をご紹介します。
「無施錠」とは、玄関や窓の施錠がされていない家に、そのまま入り込む手口です。外出時や就寝時に鍵がかかっていない玄関や窓は、泥棒にとって最も手間のかからない入り口です。数分の外出でも施錠していなければ、短時間で侵入できる好条件と判断します。鍵のかけ忘れは、下見をしている泥棒に積極的に狙われてしまうでしょう。
「ガラス破り」とは、クレセント錠の近くを狙ってガラスを割り、手を差し込んで解錠する方法です。家の裏側の窓や塀や植栽で隠れる窓など、人目につきにくい場所にある窓を狙います。薄いガラスや単板ガラスは、割る際の音も小さく、作業を素早く終えられると判断するでしょう。
「ドア錠破り」とは、バールなどの工具でドア枠と扉の間に力を加え、こじ開ける方法です。特に、古くなったドアや、枠がゆがんでいる扉は力をかけやすく、短時間で突破できるケースも少なくありません。破壊後は建物に痕跡が残るため、発見される前に作業を終えることが前提です。
郵便受けやドアスコープから工具を差し込み、内側のつまみ(サムターン)を回すのが「サムターン回し」です。また、「ピッキング」は、鍵穴の内部を操作して解錠する方法で、熟練した泥棒であれば数十秒から数分で開けてしまいます。2つの方法は音が出にくく、外から気づかれにくいのが特徴です。
泥棒は状況に合わせて侵入方法を変えるため、防犯も複数の角度から備えなければなりません。特定の手口だけに対応していては、別の方法で突破されるおそれがあるでしょう。ここでは、前の項目で挙げた4つの手口ごとに、効果的な防犯対策をご紹介します。
鍵をかけ忘れた玄関や窓は、泥棒にとって最も入りやすい侵入口といえるでしょう。下見の段階で無施錠の多い家を見つければ、再訪して侵入する可能性が高まります。
短時間の外出やゴミ出しの数分間でも、施錠を怠れば、泥棒に侵入のチャンスを与えてしまいます。外出前や就寝前には施錠を目視で確認し、閉め忘れを防ぎましょう。さらに、補助錠やオートロック機能付きのドア錠を導入すれば、物理的に閉め忘れを防ぐ仕組みをつくれます。
ガラスを割ってクレセント錠を開ける手口には、防犯フィルムや合わせガラスが有効です。防犯フィルムは割れた後もガラスが崩れ落ちにくく、侵入にかかる時間を延ばすことにつながります。また、合わせガラスは2枚のガラスの間に中間膜を挟み、破壊への抵抗力を高めます。
他にも、補助錠をクレセント錠から離れた位置に設置すれば、たとえガラスを割っても手が届かず、開錠が困難になります。物理的に侵入しにくくすることで、泥棒に「別の家を選んだほうが早い」と思わせられるでしょう。
バールなどの工具を使って無理やりこじ開けるドア錠破りには、ドア枠や錠前の強化が有効です。古いドアや枠が劣化した家では、金属の強度が下がったり、ドアとドア枠との間に隙間ができたりしているため、突破されやすくなります。
ドア枠にガードプレートを取りつけ、ドアとドア枠との隙間をなくせば、工具が差し込めません。さらに、メインの鍵に加えて補助錠を取りつければ、破壊にかかる時間を増やせるため、侵入の抑止力となるでしょう。
郵便受けやドアスコープから専用の工具を差し込み、内側の鍵を回す手口には、サムターンカバーやピッキング対策錠が有効です。また、扉の構造や鍵の種類を見直すことでも、防犯性能を高められます。
泥棒は、侵入しやすく見つかりにくい家を狙います。ここでは、玄関や窓まわりの整備や日常の生活習慣を工夫し、狙われる可能性を下げる方法をご紹介します。
泥棒は、人目につかずに侵入できる場所を好みます。塀や植栽で隠れた窓や、夜間に照明が届かない裏口がある家は、作業が長引いても周囲に気づかれにくく、下見の段階で「狙いやすい」と判断されがちです。
伸び放題の枝を刈り込み、外から見える範囲を広げれば、泥棒に近隣からの視線を意識させられるでしょう。さらに、センサーライトを設置すれば、窓や玄関に接近する際に光が当たり、動きを隠せなくなるため、侵入を諦めるきっかけになります。
泥棒は、郵便受けにたまった郵便物や新聞、インターホンの応答状況から留守を判断します。特に、新聞やチラシが残っていたり、回覧物の受け取りや返却が遅れていたりすれば、長期間留守にしていると認識されるリスクが高まります。
留守だと悟られないためには、長期留守にする際には新聞の配達を止め、家族や近所の人に依頼してこまめに郵便物を回収しましょう。また、インターホンに録画機能を備えておけば、不審な訪問の記録を残せます。
鍵の閉め忘れを防ぎ、施錠確認を日常の習慣にすることが、防犯対策の基本です。泥棒は、短時間の外出でも無施錠の家を見つければ、侵入を試みます。ゴミ出しや短時間の外出でも必ず施錠する意識を持てば、泥棒に侵入の隙を与えない家づくりにつながります。
地域の目が行き届く環境は、泥棒にとって犯行のハードルが高くなります。近所同士が挨拶を交わし、顔や生活パターンを知っていれば、見慣れない人物や不自然な行動に気づきやすくなるでしょう。さらに、自治会や防犯パトロール、見守り活動に参加すれば、地域全体の警戒心が高まり、泥棒にとって入りにくい環境をつくれます。
泥棒対策として複数の防犯対策を講じていても、不正な侵入を完全に防ぐのは容易ではありません。
被害を最小限に抑えるには、万が一の事態に対応できるよう、事前の準備が重要です。
防犯の手段として有効なのが、ホームセキュリティサービスの導入です。例えば、窓やドアの開閉を検知する開閉センサーや、人体が放出する赤外線を検知する空間センサーを設置すれば、不審な動きに気づけます。
CSPが提供する「ファミリーガードアイ+」は、センサーが異常を検知した際に、必要に応じてパトロール員が出動し、現地の状況確認と対応が行われる仕組みです。在宅中でも留守中でも警備の目が行き届き、防犯面での不安を軽減できます。機器の設置や初期設定は専門スタッフが担当し、導入後も継続的なサポートが受けられるため、セキュリティサービスを初めて導入する家庭にも適したサービスといえるでしょう。
泥棒の侵入には、時間帯や侵入口、下見の方法に一定の傾向が見られます。このような特徴を踏まえて防犯対策を進めれば、被害のリスクを抑えられます。ただし、どれほど警戒していても、予測の難しいタイミングで侵入されるリスクは残ります。日常的な対策に加え、異常検知や駆けつけまでを含む防犯対策を備えておくことが欠かせません。
CSPが提供する「ファミリーガードアイ+」は、各種センサーによる検知とパトロール員の駆けつけ対応を組み合わせたホームセキュリティサービスです。留守中や在宅時を問わず、住まいの安全を見守る体制を整えられるため、防犯対策を強化したい方にとって心強い選択肢となります。導入をご検討の際は、CSPまでお気軽にご相談ください。
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