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高さを活かした眺望の良さと、充実した共用施設で人気の高層マンションですが、火災が起きた際にどうやって避難すればいいのか気になる方も多いかと思います。ここでは、万が一に備えて知っておきたい、高層マンションの火災対策と避難方法についてご説明します。
近年の高層マンションには、万が一火災が起きたときに備えてさまざまな火災対策が施されています。高層マンションに施されている火災対策を詳しくご説明します。
高層マンションに限らず日本のすべての建物には、火災が起きた際の被害を軽減するために、建築基準法で安全基準が定められています。耐火基準には、耐火構造・準耐火構造・防火構造があり、建材や設備の基準は高層マンションなどがあるエリアによっても異なります。
防火区画とは、火災が発生した際の延焼を防ぐために、建物内を一定の基準で分けた区画です。高層マンションを含む高さ31mを超える、おおむね11階建て以上の建物は、建築基準法および消防法によって設置が義務付けられています。
高層マンションを含む11階以上の建物に原則として設置が義務付けられているのがスプリンクラーです。高層階では低層階と比べて、火災発生時の消火活動や住人の避難が容易ではないからです。
スプリンクラーは直接の放水で火を消すことはもちろん、壁や天井への散水によって延焼の拡大を抑える役割も担っています。
避難階段は5階以上・地下2階以下、特別避難階段は15階以上・地下3階以下の建物に設置が義務付けられています。
特別避難階段とは、階段室と屋内の間に炎を遮断する緩衝地帯(付室)が設けられた、より安全な構造や仕様の避難階段です。高層マンション含む15階建て以上の建物には、特別避難階段が設置されているため、火災が発生した際も避難経路を確保しやすいでしょう。
7階以上の建物及び、延床面積が6,000㎡以上の5階以上の建物に設置が義務付けられているのが連結送水管です。
連結送水管とは、消防隊が消火活動を行う際に使用する水を、火災が発生している階まで送水するための設備です。高層階になるとはしご車が届かず、消火活動が難しい場合もあるため、連結送水管は欠かせない設備となっています。
非常用エレベーターとは、火災発生時に消防隊が消火活動や救助活動を行うために使用するエレベーターです。耐火構造の壁で囲まれており、非常用電源も設けられていることが特徴で、高さ31m以上の建物に設置が義務付けられています。
ただし非常用エレベーターは、火災時に消防隊が消火作業・救出作業に使用するものであり、住民の避難用に設けられているわけではないので注意が必要です。
消防庁の緊急離着場等設置指導基準により、高さ100m以上の建物に設置されるのがヘリポートです。おおむね30~33階を超える超高層マンションにおける、航空消防活動や救助活動のための設備です。
火災に強い高層マンションですが、100%安全・安心とはいい切れません。万が一火災が起こった際にパニックにならないよう、とるべき初期行動を確認しておきましょう。
まずは初めに、火災が起きたことを知らせましょう。周囲に火事が起きたことを、大声で叫んで伝えます。
マンションの中で火や煙を見つけた場合は、ためらわずに消防に119番通報をします。電話をするかどうか迷っているうちに延焼してしまう可能性がありますので、一刻も早く119番通報することが重要です。
119番に通報すると「火事」か「救急」か問われますので、はっきりと答えましょう。続いて高層マンションの住所や階数など、火災が発生している場所を正確に伝えます。
この時、質問に対してはっきり答えられない場合は、「わからない」とはっきりと伝えましょう。
その後、火災がどのような状況なのかを伝え、通報者の名前と電話番号を伝えたら通報は完了です。
高層マンションは防音性能も高いため、大声で叫んでも周囲に聞こえない場合もあります。火災が発生していることを確実に周囲に知らせるためには、火災報知機を鳴らさなくてはなりません。
火災発生時にスムーズに火災報知機を鳴らせるように、普段からどこに火災報知機があるのかを確認し、避難訓練にもなるべく参加するようにしておきましょう。
炎が小さなものであれば、消火器による消火活動も可能です。ただし、火の勢いが強かったり、消火器による消火が難しいと思った場合は、無理をせずに避難してください。
消火器を有効に取り扱うには3m~8mの距離まで近づかなければならず、使用できる時間も10秒程です。
煙が発生すると一酸化炭素中毒の危険もありますので、煙や炎が大きいと思ったら何よりも先に119番通報をしてください。
高層マンションの火災で怖いのは火だけではありません。煙を吸い込むことも非常に危険ですので、火と煙から身を守る避難方法をご説明します。
高層マンションの火災では、下の階から煙が上がってくる場合があります。できるだけ煙を吸い込まずに避難するには、ハンカチやタオル、マスクなどで鼻と口を覆って避難しましょう。
使用するハンカチやタオルなどは、水で濡らしておくとより効果的です。
火災で注意しなければならないのが黒い煙です。火災発生当初は白い煙ですが、徐々に有毒ガスである一酸化炭素を含んだ黒い煙に変わり、吸い込むと非常に危険です。
また、煙は上に溜まるため、煙を見たらマスクなどを使って鼻と口を覆い、地面を這うぐらいの低い姿勢で避難しましょう。
火災が発生すると慌ててしまうことがほとんどですが、部屋の窓やドアを閉めてから避難することも重要です。窓やドアを閉めておけば、火や煙が広がりにくくなります。
また、延焼を防ぐためには、バルコニーや廊下に燃えやすいものは置かないようにしましょう。
避難する際はエレベーターを使用せず、避難階段・避難ハッチを使って避難します。
前述したとおり、非常用エレベーターは住民の避難用ではないため、火災発生時には自動的に停止してしまいます。また、通常のエレベーターも火災を検知すると自動停止するだけではなく、火災による停電や機械の故障などによって途中で動かなくなり、エレベーター内に取り残される恐れがあるため非常に危険です。
避難はしごにつながっている避難ハッチは、ベランダに設置されています。避難階段での避難が難しい場合は、避難ハッチを使って下の階に降りてください。
避難ハッチは、すべての部屋に設けられているとは限りません。部屋にない場合はベランダの隔て板を破って、避難ハッチまで移動します。
スムーズに避難できるように、あらかじめ避難ハッチの設置場所を確認しておきましょう。
火災が発生した際に落ち着いて行動できるようにするには、住んでいる高層マンションの火災の備えを確認しておくことが大切です。
火災が起こる前に確認しておきたい3つのポイントをご紹介します。
必ず確認しておかなければならないのが、自室からの避難経路です。どのような経路で避難できるのか、避難階段や避難ハッチの位置などを確認しておきましょう。
また、避難経路は一つだけではなく、複数の避難経路を想定しておくことをおすすめします。火災が発生した状況によっては、想定した避難経路が使えなくなることがあるからです。
避難階段や避難ハッチなど、できるだけ多くの避難経路を確認しておいてください。
高層マンションが分譲の場合、火災保険に加入しているかと思います。加入している火災保険の契約内容や約款などを確認し、火災が起きた際に受けられる補償を把握しておきましょう。
マンションによっては、管理組合が一括して火災保険に加入しているケースもありますので、管理組合に問い合わせて契約内容を確認してください。
ベランダには避難ハッチが設置されているため、避難ハッチまでスムーズに移動できるように、日頃から荷物を置かないようにしましょう。避難ハッチの周辺に荷物が置かれていると開閉の邪魔になり、避難経路として機能しなくなってしまいます。
物干し竿やエアコンの室外機が避難ハッチを覆っていないか、植木鉢や物置などで塞いでいないかを日頃から確認し、必要に応じて移動や撤去などしてください。
火災にはホームセキュリティも有効です。ホームセキュリティの効果は防犯だけではなく、大切な家族や住まい・家財を火災・ガス漏れから守ります。
火災の原因として多いのが、火の消し忘れやタバコの不始末といった日常の「うっかり」です。ホームセキュリティを導入すると、住まいに設置したセンサーが火災の兆候である熱や煙を素早く検知して自動通報してくれるため、被害を未然に防いだり、被害を最小限に抑えたりする効果が期待できます。
センサーが24時間365日見守っているため、在宅時はもちろん外出時も安全・安心です。
CSPの「ファミリーガードアイ+」では、火災センサーを活用した緊急通報システムや、自動通報によるパトロール員の駆けつけサービスを提供しております。設置する機器の種類や個数は、ご希望やライフスタイル・間取りに合わせて最適なプランをご提案いたします。
「ファミリーガードアイ+」は、それぞれのご家庭のライフスタイルに合わせた使い方が可能です。自分なりの使い方で暮らしになじむホームセキュリティとして、多くのご家庭から選ばれています。
高層マンションには火災対策がなされていますが、決して用心を怠ってはいけません。少しの不注意や油断で火災は起きてしまうため、万が一に備えて安全対策を行うことが大切です。
CSPの「ファミリーガードアイ+」は、防犯対策はもちろん、火災などの家庭内事故対策にも活用していただけます。
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