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子供を狙った犯罪が多発しています。声かけやつきまとい、車両への誘い込みといった犯罪から子供を守るために、警察は登下校ルートのパトロールや見守り活動を強化しています。防犯指導を推進する幼稚園や小中学校も増えてきました。このように子供を犯罪被害のリスクから守るための取り組みが推奨される中、保護者としてはどのような対策や心がけが必要でしょうか。
今回は、子供を守る防犯対策をお伝えするとともに、犯罪が起きやすい場所や時間帯、狙われやすい子供の年齢や特徴、不審者の手口をご説明します。
まずは、子供の犯罪被害に関するデータをご紹介します。千葉県警察HPからの引用です(令和5年中)。
被害を受けた子供の年齢別の割合は以下の通りです。
年齢 | 割合 |
---|---|
10歳 | 16.8% |
9歳 | 15.9% |
8歳 | 15.3% |
11歳 | 14.6% |
12歳 | 14.3% |
7歳 | 9.9% |
6歳 | 6.2% |
1~5歳 | 2.1% |
子供を狙った犯罪は、就学年齢になると被害が増えやすい実態があります。
子供が小学生になると、留守番を任せたり、一人で遊ばせたりする機会も増えるのではないでしょうか。
高学年ほど、その機会は多いかもしれません。しかし、犯罪被害は子供が一人で行動するときにリスクが倍増することを知る必要があります。
小学校高学年とはいえ大人に抵抗できるほどの力はありません。注意力や危険を察知する能力も不十分です。なるべく一人にさせず、大人が見守る環境を確保する必要があります。
子供を狙った犯罪は、66%が「一人でいるとき」に発生しています。
不審者からすれば一人のほうが声をかけやすいため、複数で行動しているときよりもリスクが高くなります。登下校時や公園で遊ぶときにはなるべく一人にさせないことが重要です。
子供が被害に遭った時間帯別のデータは次の通りです。
時間帯 | 割合 |
---|---|
15時台 | 21.8% |
16時台 | 18.3% |
14時台 | 12.1% |
17時台 | 10.7% |
7時台 | 9.3% |
11~13時台 | 12.7% |
18~19時台 | 5.6% |
20~24時台 | 4.4% |
8~10時台 | 3.6% |
子供の犯罪被害は、日中から夕方にかけての時間帯に集中し、全体の60%を超えています。登校時間にあたる7時台の被害を合わせると、全体の約72%の被害が登下校時間帯に起きていることになります。
登下校時間帯に被害が集中しやすいのは、やはり一人になる機会が増えるためでしょう。一人になりやすいルートや時間帯に見守り活動を強化することで犯罪を未然に防ぐことができます。
被害時の態様別のデータは次の通りです。
態様 | 割合 |
---|---|
帰宅時 | 43.8% |
遊び中 | 21.9% |
通学時 | 14.8% |
その他の移動中 | 7.5% |
買い物中 | 2.8% |
在宅中 | 1.1% |
運動中 | 0.5% |
※「その他の移動中」は、通学・帰宅以外の友人宅や塾への移動中を指す
「帰宅時」は、下校時や塾帰り、遊んだ帰りを意味し、被害は全体の約44%に達しています。通学時の被害と合わせると全体の約59%を占め、登下校時の見守り活動・防犯強化の重要性がこのデータからわかります。公園や路上で遊ぶことの多い子供に対しても、一人にさせず、防犯グッズを携行させるなど身を守るための対策が不可欠です。
千葉県警の調べによると、不審者が目をつけた子供への行為で多いのは「声かけ」で、全体の4割を占めるとのことです。
そのほか、盗撮(14.5%)、つきまとい(11.9%)、露出(11.0%)の被害が多くなっています。
ここでは、不審者がとる行動として多い「声かけ」の具体的な手口と、被害に遭ったときの対策をご説明します。
不審者は言葉巧みに子供の関心を誘い、車に乗せようとしたり人気のない場所に連れ込もうとしたりします。
■一緒に遊ぼうと声をかける
「一緒に遊ぼう」「友達になろう」「かわいいね」などと優しく語りかけ、子供に近づこうとします。
■言葉巧みに車に乗せようとする
「家まで送ってあげる」「お母さんから頼まれて迎えに来た」など、さも親切な人を装って車に乗せようとします。「〇〇駅はどこか教えて」「一緒に〇〇を探してほしい」と困ったふうを装う手口も見られます。
■親切を装い体に触ろうとする
「服についたゴミを落としてあげる」「手相を見てあげる」などと言って体に触れようとする手口です。
■人気のない場所に連れ込む
「楽しい場所があるから一緒に行こう」など、子供の興味を誘って人気のない場所へ連れ込もうとする手口です。
これらのほかにも、名前や学校名を尋ねて個人情報を引き出そうとしたり、カメラマンを自称して容姿を撮影したりする手口も見られます。日本人だけでなく、外国人による声かけも発生しているようです。どれほど甘い文句で誘われても絶対について行かないようにしないといけません。
知らない人に「遊びに行こう」「車に乗せてあげる」と言われたら、あいまいな態度をとらず、きっぱりと断る姿勢が大切です。
もししつこくつきまとわれたりしたら、大声を出して逃げましょう。「キャー」「ワー」ではなく「助けてー」と叫ぶのがポイントです。
被害に遭ったら必ず大人に知らせること。知らせを受けた保護者はその場ですぐ110通報しましょう。学校や家族への相談より先にまずは110番です。
子供を巡る犯罪では、児童ポルノや児童買春など、インターネットやSNSを介した性犯罪被害も多くなっています。幼いときに受けた性被害の影響は重大かつ深刻です。保護者としても対策への関心は高いかと思われます。
具体的にどのような性被害のリスクがあるか実態を知るため、警察庁『令和5年における少年非行及び子供の性被害の状況』からデータをご紹介します。
同資料によると、児童買春や児童福祉法違反、青少年保護育成条例違反に該当する被害を受けた児童は令和5年で1,381人に上っています。
場所は、ラブホテルや住宅、一般ホテル、自動車内、カラオケボックスでの被害が多いとのことです。
盗撮などの児童ポルノ事犯の被害を受けた児童は令和5年で1,444人(男子175人、女子1,269人)。ただしこれは検挙を通じて特定された人数であり、被害実数ではないことを見ておく必要があります。
児童買春や児童ポルノといった性被害の多くはSNSがきっかけで起きています。令和5年のSNSに起因する事犯の被害児童は1,665人でした。
近年はスマートフォンを所持する子供が増えていますが、無制限に使わせると犯罪に巻き込まれるリスクも高くなります。アプリの利用制限やアクセス制限、時間管理や履歴の確認など、子供が大きくなるまではスマートフォン利用を保護者がしっかり監督することが大切です。
不審者の声かけやつきまとい、SNSを起因とする児童買春や児童ポルノ事犯などの性被害リスクから子供を守るにはどのような対策が必要でしょうか。ここでは、子供を犯罪被害から守る防犯対策をご紹介します。
登下校時や一人で遊ぶときの防犯グッズとして、威嚇ブザーを持たせましょう。ボタンを押すだけで相手を怯ませるだけの大音量が鳴り響き、その隙に逃げることができます。怖くてとっさに大きな声が出せない場合などは特に頼もしい武器になってくれるでしょう。
子供に持たせる威嚇ブザーは「使いやすさ」が重視されます。紐を引くだけ、ボタンを押すだけの簡易的なタイプだと子供でも簡単に扱えて安心です。ランドセルの肩ベルトやカバンの持ち手などに取り付けられるタイプを選ぶと不審者への威嚇にもなり、なおかつ簡単に奪われないためおすすめです。
もう一点見逃せないポイントは、「音量」です。威嚇ブザーの音量レベルは商品によってさまざまですが、確かな効果を求めるなら100db以上の大音量が出るものを選びましょう。ただ、大音量のブザーをいきなり使うと本人が驚いてその後の動作がおぼつかなくなる危険もあります。音に慣れる目的も兼ねて日頃から操作の練習をさせておくことが賢明です。
家の近所や登下校ルートに近い「子ども110番の家」を親子で共有し、いざというとき駆け込める場所を確保しましょう。
子ども110番の家は、犯罪被害から子供を保護し警察への通報を速やかに行うための地域ボランティア活動です。子供のいる家庭や趣旨に賛同する地域住民、事業者の協力のもと、地域ぐるみで子供を犯罪から守るための取り組みが実施されています。子ども110番の家には目印としてのプレートが掲げられているので、地元の警察や自治体に問い合わせて調べてみましょう。
警察では、子供が犯罪被害に遭わないための防犯標語「いかのおすし」「ひまわり」「はちみつじまん」など、子供でも覚えやすい標語を推奨しています。これらを子供に覚えさせて防犯意識の向上に役立てましょう。
■危険を回避する合言葉「いかのおすし」
いか:知らない人にはついて「いか」ない
の :知らない人の車に「の」らない
お :「お」おきな声で「助けて」と叫び、威嚇ブザーを活用する
す :怖い場面に遭遇したら大人のいるほうへ「す」ぐ逃げる
し :周りの大人にすぐに「し」らせる
■危険な場所を見分ける合言葉「ひまわり」
ひ:「ひ」とりだけになる場所
ま:「ま」わりから見えにくい、気づきにくい場所
わ:一緒にいた人と離れる「わ」かれ道、見通しのわるい「わ」き道・裏道
り:「り」ようされていない空き家や空き地
■不審者を見分ける合言葉「はちみつじまん」
は :しつこく「は」なしかける人
ち :ぐんぐん「ち」かづいてくる人
み :じっと「み」つめてくる人
つ :いつまでも後を「つ」いてくる人
じま:「じ」っと「ま」っている人
ん :こんな人に会ったら「んっ?」と注意
子供をインターネットの有害情報から守るため、スマートフォンにはフィルタリング機能を付けましょう。
児童買春につながる掲示板やアプリ、児童ポルノ事犯の誘因となる犯罪から子供を守るためのツールとして、フィルタリング機能は有効です。
子供のスマートフォンにフィルタリング機能を設定することで以下のようなリスクを回避できます。
子供の犯罪被害を防止する目的のフィルタリング機能を利用したい場合は、パソコンなら「インターネット協会ホームページ」、新たに契約した携帯電話なら法律によってフィルタリングの設定が義務付けられていますので、関係法令もよく確認しておきましょう。
出典:電気通信消費者情報コーナー|フィルタリング(有害サイトアクセス制限サービス)をご存じですか?-総務省
小学校に上がったタイミングで子供に留守番を任せるご家庭も多いかと思います。犯罪者の中には家に子供しかいないとわかったら恐れず強行する者も少なくありません。子供だけに留守番を任せる際は以下のようなルールをつくり、守らせましょう。
子供を狙った犯罪は、住宅でも起きています。たとえ家の中でも子供しかいない状況は危険だと知る必要があります。留守番を子供だけに任せる場合の防犯対策としておすすめできるのは、警備のプロが不審者の侵入を監視するホームセキュリティです。
ホームセキュリティを導入すると、家の目立つ場所に警備会社のロゴ入りのステッカーが貼られ、24時間365日監視の目があることをアピールできます。
これだけでも強力な防犯効果になるでしょう。万が一不審者が侵入しても警戒中のセンサーが検知するため、パトロール員の出動や警察への通報など被害拡大を防ぐ適切な対処が速やかに行われます。ホームセキュリティはこのように、留守中や子供しかいない状況であっても侵入被害の拡大を防止する頼もしい防犯ツールです。
子供を犯罪被害の実態、リスクから守るための防犯対策をお伝えしました。留守中の強固なセキュリティなら警備会社のホームセキュリティがおすすめです。CSPにも、24時間365日センサー監視とパトロール員による駆けつけでご自宅の安全を守るファミリーガードアイ+がありますので、いつでもご相談ください。
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