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高齢者の単身世帯が増える中、孤独死のリスクにどう対処するかは社会全体の課題でもあります。離れて暮らす高齢の親御さんの健康状態や生活状況を心配される方も多いのではないでしょうか。一人暮らしの高齢者が孤立しないようサポートするサービスが見守りサービスです。孤独死対策としてこのサービスを提供する自治体や民間企業が増えています。
今回は、孤独死の現状や対策となる見守りサービスについてご紹介します。
まず孤独死についてですが、孤独死とは誰にも看取られず亡くなる状態をいいます。亡くなってから数日後に発見されるケースも珍しくありません。
孤独死というと独居老人や後期高齢者の問題と捉えがちですが、若年層のケースもあります。昨今のデータからは、孤独死の平均年齢が低下している実情がうかがえます。
『日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会』が発表した「第7回孤独死現状レポート」(調査期間:2015年4月~2022年3月)によると、孤独死人数は計6,727人(男性5,600人:女性1,127人)。死亡時の平均年齢は約62歳と、平均寿命よりも大幅に低い年齢です。
孤独死の死亡原因をみていくと、最多は病死で4,496人(66.8%)、その他自殺702人(9.8%)、事故死82人(1.2%)となっています。
病死が最多ということは、体の異変や病気の事実に気づかないまま手遅れになるケースが多いのでしょう。一人暮らしで、なおかつ近隣住民や地域との交流がなければそのリスクがおのずと増します。孤独死対策の基本は、誰かの目や誰かの助けを身近に用意しておくことといえます。
参考:第7回孤独死現状レポート|2022年11月 日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会
孤独死対策となる見守りサービスについてご説明します。
見守りサービスとは、健康状態の把握が必要な高齢者を対象に、センサーやカメラ、定期訪問を通じて見守り、異常や異変を早期発見するためのサービスです。警備会社やライフライン事業者、配食会社などの民間企業から地方自治体まで幅広い団体・組織がサービスを提供しています。
見守りサービスには、見守りの方法に応じて以下のようなタイプに分かれます。
「カメラ型」は、対象者の自宅にカメラを設置して24時間監視し、生活の様子や健康状態を把握するタイプの見守りサービスです。緊急連絡ボタンとの併用でスタッフを呼び出すことも可能です。
録画機能のあるカメラ型見守りでは、家族の方も対象者の健康状態を確認できます。必要に応じて過去の行動や様子を振り返られる点もメリットです。
多様なニーズに応えられるカメラ型見守りですが、常時カメラで監視されるプライバシーの問題には配慮しなければなりません。利用者からすれば何をするにも監視されているようで落ち着かないかもしれません。導入の際は本人の確認をとることが大切です。
「センサー型」は、対象者の普段の生活反応を自宅に設置したセンサーが検知する、見守りサービスです。センサーが検知した異常はただちにサービス提供会社が把握し、必要に応じてスタッフを安否確認のため、現場へ急行させます。その情報は家族の登録先番号にも連絡が入るようになっています。
また、センサーが一切の生活反応を検知できない場合も異常とみなして、緊急対応につなげられる仕組みです。転倒や転落でその場から動けなくなっても早期に把握することが可能です。
「訪問型」は、一人暮らしの高齢者宅を定期的に訪問し、安否確認や健康状態のチェックを行う見守りサービスです。郵便局や電気・ガス事業者、自治体、地域ボランティアの活動によって支えられています。
訪問型のメリットは、訪問スタッフとコミュニケーションがとれて一人暮らしの寂しさを紛らわせるところです。サービス提供会社は高齢者から相談を受けたり、食事の内容や体調などの聞き取りを通して情報を記録できます。健康に問題を抱えたり異変が起きたりしてもいち早く気づいて迅速な対応につなげられます。
「配食型」は、食事を届けに来たスタッフが高齢者の体調や様子、食生活の状況を確認する見守りサービスです。給食会社や弁当配送会社が提供しています。
「配食型」のメリットは、見守りとともに高齢者に合わせたヘルシーな食事の提供ができる点にあります。食べ物の固さや食べやすさ、メニューなども高齢者に配慮されるため、健康増進につながります。
「オート電話・オートメール型」は、電話・メールで高齢者の安否確認をする見守りサービスです。自動電話や自動メールの機能を使って高齢者が通常通り過ごしているか、異変が起きていないか確認することができます。
「オート電話・オートメール型」では、あらかじめ決められた時間に自動音声の電話もしくはメールが利用者の登録先に配信されます。そのとき利用者に確認するのは、体調や健康状態などに関する情報です。電話の場合、複数の質問に対しプッシュボタンで回答。メールの場合は質問事項に回答して返信するだけで完了です。
「家電型」は、IoT機能を搭載した家電を利用して高齢者の安否確認を行う見守りサービスです。炊飯器や電気ポット、電子レンジなど毎日使用する家電製品を利用するとその情報がサービス提供会社やご家族に届けられるため、家電製品を使用していれば問題なく過ごしていることがわかります。
カメラ型や訪問型と異なり、他者の存在や目線を気にせず気楽に利用できるのが「家電型」のメリットでもあります。人付き合いが苦手な方や、プライバシーを重視する方に合う見守り方法ともいえるでしょう。
高齢者の一人暮らしでの孤独死が増えていることを考えると、健康不安や持病を抱える方ほど安否確認や生活の様子を把握するための対策が欠かせません。
ここでは、高齢者の一人暮らしにとり入れたい孤独死対策を紹介します。
孤独死対策で重要なのは、問題を抱える高齢者の異変にいち早く気づけるかどうかです。その点を踏まえると、さまざまな方法で高齢者の日常生活の様子を把握できる見守りサービスは有効です。
センサーやカメラ、オート電話・オートメール、IoT家電など、見守りに活用できる機器や機能はさまざまなものがあります。対象者の希望や健康レベルに合わせて最適な方法を選べます。センサーやカメラなどセキュリティ会社が提供する機器による見守りでは家族に代わって、企業による24時間の見守りが可能で、そのうえスタッフが現場に駆けつけるので、対象者と直接対面しての安否確認をお任せすることも可能です。
人とのコミュニケーションや触れ合いなどを重視する場合は、訪問型や配食型の見守りサービスがよいでしょう。定期的に誰かと会って話をすることで一人暮らしのストレスの軽減につながり、健康状態にプラスの効果を期待できます。対象者の異変や異常にも早期に気づける点もメリットです。
地域の行政機関の高齢者見守りサービスを活用するのも一案です。自治体によってサービス内容や利用条件は異なるため事前の確認が必須ですが、警察・消防や地域のライフライン事業者との連携で緊急対応もスムーズなのが大きなメリットです。
ガス会社や郵便局、水道局など、定期訪問サービスのある事業者が自治体の委託を受けて一人暮らしの高齢者の安否確認を行います。さまざまな地元企業や地域密着の会社と横のつながりがあるのは自治体ならではの強みです。
自治体のサービスを受けることで、福祉や介護などに関する情報も受け取りやすくなります。必要に応じた介護サービスの相談などもスムーズに運ぶでしょう。
デイサービスや訪問介護など介護サービスの利用も孤独死対策につながります。
デイサービスとは、日帰りで介護施設に通い、食事や入浴を補助してもらえるサービスです。施設の介護職員や看護師による見守りが受けられます。
訪問介護は、自宅を訪問したホームヘルパーが食事や入浴の支援をするサービスです。利用中はホームヘルパーの見守りを受けられます。
こうした介護サービスの利用では日常的に介護職員やホームヘルパーと接するため、病気の徴候にもいち早く気づくことができるでしょう。本人の年齢や身体の状態によっては見守りサービスより介護サービスが適している場合もあります。どちらが適切か判断することが難しい場合は、介護や見守りサービスに関する相談窓口「地域包括支援センター」で相談することをおすすめします。
費用のかかるサービスを利用せず、地域住民との交流や近隣住民の協力を得て見守る方法も有効です。
地域のイベントや行事、サークル活動に参加することで住民との交流や人付き合いの場が生まれ、健康状態に問題が発生したときでも気づいてもらいやすくなるでしょう。本人が主体的に参加する意思が必要ですが、健康維持のためにも検討してもらえないか家族から持ち掛けてみるのもよいかもしれません。
安全で安心な生活を維持するうえで、近所付き合いがあるかないかは大きな違いです。日頃より近所の方との付き合いを持つことで、異変や異常にも気づいてもらいやすくなります。何か問題が起きても、すぐに駆けつけられない家族に代わって対応をお願いできる場合があることも利点です。
民生委員や地域ボランティアの方に見守りをお願いするのも孤独死対策につながります。
民生委員とは、厚生労働大臣から委託された地域における介護や子育ての相談員のことです。単身の高齢者宅を定期訪問し、声かけや安否確認を行うのも活動の一環としています。対象地域に居住している方であれば無料で利用が可能です。
また、自治体によっては見守りボランティアを育成し、高齢者宅に定期訪問して声かけや安否確認を行うところもあります。民間事業者の見守りサービスを利用するまでもない場合はこちらを検討するとよいでしょう。
繰り返しお伝えしている通り、見守りサービスは有効な孤独死対策の一つです。CSPでは、セキュリティシステムを使って普段のくらしの異常を検知する『見守りハピネス』でシニアの方の生活を24時間365日見守ります。
見守りハピネスは、シニアの方を対象とする見守りサービスです。緊急ボタンを押すだけでCSPとつながる緊急通報サービス、ご自宅に設置したセンサーが生活反応を検知して安否を確認するライフリズムサービスなど、24時間365日見守りが可能なシステムを使ってシニアの暮らしを見守ります。
ご自宅で急に具合が悪くなったり、転倒してケガをしたりしたときなどに緊急ボタンを押してCSPに通報します。その後パトロール員が駆けつけ対応します。付属する見守りコントローラーを通してCSPスタッフとの通話も可能です。
ご自宅にセンサーを設置し、生活反応を見守るサービスです。一定時間反応がなければ異常とみなして自動通報されます。倒れて動けなくなってもCSPが把握し、パトロール員が駆けつけるので安心です。
見守りハピネスは、上記2つのサービスの組み合わせで3プランからお選びいただけます。
緊急通報サービス単体でのご利用も可能ですが、パトロール員が駆けつけるには自分でボタンを押してCSPに知らせる必要があります。操作の必要もなくCSPへの通報も駆けつけも自動で利用できるのは、「緊急通報サービス+おまかせライフリズムサービス」となります。
孤独死が増えている現状を考えると、高齢者の単身世帯では民間や行政の見守りサービスや、介護サービス、民生委員や地域ボランティアの訪問、地域住民との交流や近隣住民の協力といった孤独死対策が重要です。このような対策があることで、体調の異変や突発的な症状が発生しても早期発見につながり、いち早い対応が可能となります。
見守りサービスの利用を通して家族の見守りがある安心感や、訪問するスタッフとの交流の機会を持つことは健康にとってもプラスとなるでしょう。さまざまな方法の対策や見守りがありますので、見守りたい対象者の性格や健康状態に合うものを選びましょう。
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