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大切な家と家族を守るためにも、火事は起こさないようにしなければなりません。家中が燃えてしまうような事態は、たばこ一本が招くこともあり、毎日の心がけから防火製品の準備まで幅広く対策が求められます。
今回は、消防庁の統計をもとに火事が起こる原因や状況を分析し、すぐに実践できる有効な防火対策についてもご紹介していきます。
※消防庁『令和2年度消防白書』をもとに作成
令和元年(2019年)における出火件数は37,683件。そのうち住宅などの建物火災は21,003件と、全体の55%を占めていたとのことです。
住宅火災の多くは、火気の取り扱いや不始末など、失火がもとで発生しています。
出火原因別でみていくと、一番多かったのが「たばこ」(3,581件)。次に「たき火」(2,930件)が多く、「コンロ」(2,918件)と続きます。
「たばこ」の経過別出火状況をみると、不適当な場所への放置(2,194件)が多くを占めていることから、喫煙の場所や吸い殻の管理と処置がいかに重要かわかります。
また、「コンロ」の種類別出火原因は、電気コンロや石油コンロと比べてガスコンロが圧倒的に多く、経過別出火件数では消し忘れが1,355件ともっとも多いことがわかっています。
出典:消防庁「令和2年度消防白書」
令和元年中の火災による死者は1,486人です。そのうち建物火災による死者が一番多く、全体の80.6%に上ります。
その建物火災による死亡事故のうち、83.5%が住宅で発生しています(899人。放火自殺等除く)。
住宅火災の発火源別死者数をみても、「たばこ」(138人)がもっとも多いことがわかります。死亡に至る経過状況を見ていくと、寝具類に着火した火災による死者が一番多いという結果です。就寝時におけるたばこやコンロ、ストーブの厳重管理が第一に重視されます。
令和元年に起きた出火件数は37,683件。これは1日あたり103件の火災が発生していることを意味します。
火事はどんなときに、どのような状況で起こるのでしょうか。東京消防庁が公表する「火災事例」をもとに、実際に起きた火事の現場状況や原因をまとめ、そこから得られる教訓も合わせて紹介します。
原因 | 状況 | 教訓 |
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たばこ |
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ガスコンロ |
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ライター |
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石油ストーブ |
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上記は幸いにも大事には至らなかったケースですが、処置を一歩間違えると大惨事につながるのが火事の怖いところです。
出典:東京消防庁「火災の実態」
何にも増して火災を起こさないのが重要ですが、それでも起きてしまうことはあります。
予期せぬ火事に出くわした場合、火が小さいうちに消し止めることが重要です。消火器や、身近な道具を使ってご自身でもできます。
火が出てもあわてず冷静に対処しましょう。適切な初期消火の方法をご説明します。
消火器は、ポピュラーな消火方法です。いざというとき、その種類や使い方を知っておくと安心です。
消火器の主な種類は「住宅用消火器」「強化液消火器」「エアゾール式消火器」「粉末消火器」の4タイプ。用途や特徴の違いで分類されています。
種類 | 特徴 |
---|---|
住宅用消火器 | 小型軽量で使い方も簡単。ABC粉末消火器や強化液消火器の消火剤が使われる |
強化液消火器 | 炭酸カルシウムが主成分。霧状の消火剤を噴射 |
エアゾール式消火器 | 薬剤は主に粉末、強化液、ハロンなど。天ぷら油火災の初期消火に有効 |
粉末消火器 | リン酸アンモニウムが主成分。圧力ガスで消火剤を噴射 |
どの消火器でどのような火災を処理できるかについては、色違いのラベルでわかるようになっています。
A火災 | 白ラベル。紙や木、プラスチックなどの普通火災 |
---|---|
B火災 | 黄ラベル。油火災 |
C火災 | 青ラベル。電気火災 |
例えばABC粉末消火器や強化液消火器などは、普通・油・電気すべての火災に対応できる消火器となります。
消火器を使う際は、以下のポイントを重視してください。
700㏄程度の水を入れたポリプロピレン製の袋を、燃焼物にそのままぶつける消火法です。
大きな火のときは直接ぶつけるのが効果的で、小さな火に対しては先端部分を切って水鉄砲のように集中的に水をかける方法が推奨されます。
なお、投てき水パックを油火災の鎮火で使用するのは絶対にNGです。水に反応した高熱の油が周囲に飛び散り、炎が大きくなる危険性があります。天ぷら油火災のときは消火器を使うか、水気を含んだシーツを被せるなど適切で安全な処置を心がけてください。
三角バケツとは、その名の通り三角の形状をした消火用バケツのことです。部屋の角に置いていざというときすぐ使えるようにするため、そのようなフォルムになっています。
三角バケツの放水口は一度に水が出てしまわないような構造で、これにより何度も水を入れる手間が省けます。使い方としては数回にわけて放水します。
緊急時になったらすぐ三角バケツを使えるよう、目立つ場所に置いておきましょう。非常時には飲み水としての使い道もあります。
初期消火には、それが可能かどうかを推し量る目安があり、一般的には「天井に火がまわるまで」といいます。そのため、火の手が天上にまで達したら、それ以上無理をせず速やかに避難してください。逃げる際は、ドアを閉めること。延焼の恐れがあるためです。特にマンションのような共同住宅では、この措置が重要になります。
また、逃げる際は周囲の人に火事が発生したことを知らせるため、大声で呼びかけましょう。一人で解決しようとせず、近隣の住民たちと協力し合うのが肝心です。
大きな被害を生まないためにも、火事にならないような対策が何より望まれます。ここからは、毎日の生活にとり入れたい防火対策を紹介していきます。
消防庁のデータからは、たばこやコンロ、石油・ガス設備を原因とする火災事故、死傷事故が多いことがわかります。消火器やスプリンクラーといった防災・防火設備も大事ですが、その前に、日頃から火事を起こさないための心がけを持つだけでも、悲惨な事故を回避する自衛手段になります。
以下は、消防庁が推奨する住宅火災を防ぐための4つの習慣です。ぜひ毎日の習慣として意識しましょう。
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出典:政府広報オンライン「暮らしに役立つ情報」
上記でご紹介した消火器も、防火上欠かせないツールです。ここではそれ以外の防火設備や機器をご紹介します。
火災の熱を感知して、自動的に放水する設備です。天上に設置され、家庭の水道配管を利用して水を供給します。自動感知・自動放水の仕組みがあるので、住宅用スプリンクラーの近くで着火しても素早い消火が期待できます。
火災を検知する住宅用火災警報器は、消防法で義務付けられているため、すべての家庭に設置され、定期点検も受けているでしょう。現行法ならびに条例では、寝室やキッチンに設置義務がありますが、防火対策をより強化するならリビングや客間、廊下などにも警報機器を設置するのが理想です。住宅内の複数箇所に設置することで、いち早く火災を検知し、逃げ遅れの防止につながります。
火災予防条例では、「揚げ物調理をするコンロは、調理油加熱防止装置を設けること」と定めています。安全装置付きコンロであれば、鍋やフライパンの油温度が急激に上昇しても火は自動的に消し止められるので安心です。
こうした安全装置付きのコンロやストーブを使用することで、消し忘れや不注意による火事の予防につながります。
防火グッズとして活用したいのが、消防庁登録の防災品です。特殊加工の素材を用いたカーテンやシーツ、パジャマ、じゅうたん、布団・布団カバー、エプロンは、火がついても燃えにくく、周りに移さない性質があります。わずかな火の範囲で済むため、家が火事でまるごと焼けるような事態を防げます。
信頼性の高い防災品は、カーテン・じゅうたんの類が「防災ラベル」、寝具や衣類などは「防災製品ラベル」の貼られた製品です。これらのラベルは消防庁のお墨付きを意味します。
統計からも、たばこやストーブの火が布団や衣類に燃え移って火事になり、被害を拡大させているのが見て取れます。これらの防災品を活用し、火災予防に努めましょう。
家を守るためにも、住宅用防火設備や防災品などはぜひ充実させたいところです。これに警備会社のホームセキュリティが加わると、防火対策は大きくレベルアップします。
ホームセキュリティに入ると、火災を検知するセンサー機器が設置されます。調理中に鍋から炎が上がったり、寝室の布団にたばこの火が着火した場合、瞬時に火を検知して警報を鳴らして知らせてくれます。火災に気づかないまま、火の手が広がる事態を防止することが可能です。
ホームセキュリティに加入すると、警備会社への自動通報システムが備わっており、火災のような緊急を要する事態もすぐに把握してもらえます。万が一不在時に事故が起きてしまった場合は、事態を把握した警備会社から待機中のパトロール員へ連絡が届き、現場の安全確認ならびに119番通報を実施します。外出中ですぐに対応できないときのバックアップ体制が整っているのも大きなメリットです。
火元になりやすいたばこやコンロからの火事を防ぐには、第一に「寝たばこはしない」「コンロやストーブの周りに燃えやすいものを置かない」などの心がけが大切です。気を付けていても起きるときは起きるのが火事、万が一に備え、消火器やスプリンクラー、火災警報器などの住宅用防火設備を充実させましょう。さらに安全性を高めたいのであれば、ホームセキュリティの導入がおすすめです。
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